専業主婦になりたい女性って、需要ある?結婚相談所スタッフが本音を語る。
「炎上会議」。何かと賛否両論の嵐になりがちな、Xというフィールド。
今宵はモテコンサル勝倉が展開した「専業主婦論」が、燃えている。
専業主婦の是非から、家事の分担の必要性まで。
何気ない彼女の呟きは、どうして彼女たちの怒りを刺激し、「炎上」したのか。
今回もそのメカニズムを紐解きながら、火元となった「専業主婦」そのものについて、モテコンサル勝倉、エッセイストのyuzuka、そして恋愛心理学者の山崎が緊急対談を行った。
yuzuka ただいま夜の22時。さて、勝倉さんがまた炎上しております。
勝倉 ねえ、あれなに?炎上っていうか、あの人たち会話にならないんだけど。なんなの?
yuzuka 分かりますよ。私も同じようなポストで炎上した時、勝倉さんと同じような心境になりましたから。今回炎上したテーマは「専業主婦」。前回の「独身」に引き続き、ある意味お決まりの炎上ワードですよね。今回もこのテーマについて掘り下げていこうと思うのですが、こういった話題を私たちだけで取り扱うと火にガソリンを注ぐことになりかねません。ということで、今回もフェアで有意義な対話となるよう、恋愛心理学者の山崎先生をお呼びしました。
山崎 突然カレンダーを飛ばされたので来てみたら、とんでもないことに巻き込まれてしまいました。
「専業主婦になりたい!」結局、おすすめできる?
yuzuka まずはそれぞれのスタンスをはっきりしておきたいのですが、皆さんはそれぞれ「専業主婦」についてどうお考えでしょうか?専業主婦になることって、おすすめできますか?
勝倉 大前提として、私は専業主婦自体は全く否定しないです。旦那のポメも専業主夫になるし、否定的なはずはないですよね(笑)でも、基本的にはおすすめできないよね。相当しっかりしててまともで、自分で自分を褒められる人じゃないと、病んじゃうんじゃないかって思う。事実私に噛みついてた一部の人たち、なんかアイデンティティクライシスというか……。ちょっと論理でつつかれると、「私は男性に愛されて盤石な人生を送ってますから!」「専業主婦として選ばれる私は、格上ですから!」とか意味わかんないこと主張して、自己基盤グラグラそうだなって。
勝倉さんは来月出産予定。旦那さんの「ポメさん」は専業主夫になる予定
yuzuka 分かります。 実は私も同じ意見で、専業主婦ってよほど素質があってプロ意識を持たないと、務まらないと思うんですよね。
というのも、もともと私は専業主婦に憧れていたんですよ。理想の生活は旦那様に養ってもらう奥様で、今の夫にも「専業主婦になりたい!」って、結婚の条件にすらしていました(笑)
勝倉 「理想の専業主婦」って、どんな生活を思い描いていたの?
yuzuka 働く必要なく、好きな時間に起き、子どもを幼稚園に送ったら、ヨガや女子会に勤しみ、ちょっと凝った料理をして…夕方に家族が揃ったら、好きな時間に寝る。もちろん旦那は家事や育児に積極的で、私を敬ってくれる前提です。
勝倉 おう…ずっと、子供でいたいなって感じだったのかな?
yuzuka いや、「お姫様」ですね。
勝倉 お姫様……。
yuzuka そう、お姫様。だけど専業主婦を望んでやってる人って、多くの人はそこを目指している気がしませんか?だから今回の炎上でも、彼女たちから出る反論って、「私の旦那はこんなに尽くしてくれて、私はなんにもしなくても認められています」ってアピールが多かったですよね。まさに私が思い描いていたような理想像があるからこそ、「私はその理想を叶えていますよ」って主張するんじゃないかなって。
勝倉 なるほどね。だけど結局yuzukaは働いてるよね?それはどうして?
yuzuka そこなんですよ。実際、私ってフリーランスだったので、産休や育休すらもとってないんですけど…。それでも産後1ヶ月、ちょっと働けなくなってしまったタイミングで、「え、専業主婦ってこんな感じ……?ずっと続くのは、無理かもしれない」って思ったんですよ。
うまく言えないんですけど、自分を評価する軸が無くなって、すごく心が不安定になったというか…。毎日同じようなことの繰り返しで、誰とも関わらなくて。もちろん子どもとの時間は尊いんですけど、自分が「お金を稼いでいない」「社会と繋がっていない」と思うと、猛烈に不安になるんですよね。何より、「私は今この人がいなくなったら、一人で生きていけないんだ」って思うと、変に夫に支配されているような気にもなって。
徐々にそれに耐えられなくなってくると、そんな自分を認めたくないからなのか、何故かいちいち「家事ってこんなに大変なんだよ!?」て夫にアピールしたくなったりして。「あんたは良いよね、外で働けてさ」って。それで一時期ギクシャクして、「あ、私にはむいてねえな」って、すぐに共働きに戻りました。あの経験もあったから、「専業主婦…難しくない?」って感じているんです。山崎さんはどうですか?
山崎 うーん……。そうですよね。私もおすすめはできないですね。まずひとつ言うと、人って依存先が少なくなっていくと、心理的に不安定になっていくものなんですよ。自己肯定感とか自己有用感(自分が役に立っている感)って、依存先があればあるほど高くなるという相関関係にあるんですよね。そう考えた時に専業主婦の方の口から出てくる対人関係って、「夫」と「子ども」の比重がすごく高いですよね。だから彼女たちの反論は「私の夫はこうです」「子どもにこう言われました」に偏ってしまう。そこにしか自分を認める材料がないって、そりゃあ不安定にはなりがちだろうな、と感じます。
yuzuka だからこそSNSでアピールして「私はこんなに大変なんだ」って認めてもらおうとするってのも、あるかもしれないですね。
山崎 まさしくですね。
yuzuka いや、気持ちは分かるんだよな…。私にも1歳半の息子がいますが、私にとって「仕事」って、ちょっと違う自分になれるというか、母親以外になれる貴重な時間ではあるんです。それも無しで24時間365日家事育児に向き合うって、そりゃあしんどいですよ。そればっかりやってると、「家事育児以外のことに向き合える時間=息抜き」に見えてしまう。だから外で働いている夫に、「あんたはいいよね。私は働くこともできずにこんなにしんどいのに。ちょっとは家のことを手伝ってよ!」って、文句を言いたくなっちゃうんですよね……。
yuzukaは1歳半の息子の母
勝倉 いや、それなら自分が働けばいいじゃん。自分が稼いで、相手に専業主夫やってもらえば?
yuzuka (笑) それはそう。
山崎 でも彼女たちにそれを言うと、「自分が稼げばいいって分かっていても、物理的に難しいです」みたいな言葉が返ってきますよね。そこは無理なんや、と。
yuzuka そうそう。専業主婦関連で炎上すると必ず言われるのが、「なりたくてなったわけじゃないんです」「やむを得ずにやってる人もいるんです」って声なんですけど、確かに一部の人はやむを得ない特殊な事情があるのかもしれませんが、それでも大多数の人って、それを「自分で選んだ」わけですよね。それがなぜそんなに「やらされている」という被害者的思考になるのか。働きたいのであれば、それができることを前提にパートナー探しをやるべきだった。「専業主婦になるしかないような相手」を結婚相手として選んだのもまた、あなたの選択でしょうって。それが本当に嫌で嫌で仕方ないなら、そもそもの相手選びを間違えてますよね、とは思いますよね。それを「やむを得なくやらされている」は暴論というか。
勝倉 いや、そうなのよ。っていうか、あの吠えている人たちって結局は「自分に働く才能がないから」もしくは「働きたくない」だけでしょう?だから「他人に生かされている」という状態なのに、なんで理不尽なお気持ちが言えるわけ?ってそこが意味不明なんですよね。旦那に愛想尽かされて、捨てられたら損するのは自分じゃん?
山崎 (笑)
yuzuka それを認めて旦那さんをたてられるなら良いんですが、なぜか「家事育児の方が大変なんだ」ってアピールに走っちゃう。その結果、お金を稼ぐことを軽視しはじめるんですよね。それこそワーママに対してもライバル視して突っかかっているのをよくみます。そんなに家事育児が大変で仕事が簡単なら、自分がそっちを担えばいいじゃんって思うけど、「それは違う」と言うし…。
勝倉 なんなんだよ…。
yuzuka どうしてああいう人たちって、立場は変わりたくないのに、「私の方がしんどい」とアピールしたがるんですかね?
山崎 「分かって欲しい」んでしょうね。比較対象を「共働き夫婦の妻」だとしたとき、専業主婦の妻の方が「めちゃくちゃ育児ストレスを感じているのに、家庭で会話量が少なく、誰にも分かってもらえないと感じる」という状況に陥りやすいんです。
というのも専業主婦よりも共働きの方が、夫婦間のコミュニケーションが多いというデータがあるんですね。なぜかというと共働き夫婦は日々、家事の分担について擦り合わせをしなきゃいけないタイミングが多いからです。あとは、働きながら育児や家事をするという同じ境遇にあるので、お互いの気持ちを理解しやすい、というのもあります。結果、とくに出産後には、「専業主婦よりも共働き夫婦の方が会話量が増えますよ」という明確なデータがある。
それに加えて、専業主婦のお母さんというのは、「最も育児ストレスを溜め込みやすい」という特徴があります。それが合わさると冒頭の、「めちゃくちゃ育児ストレスを感じているのに、家庭で会話量が少なく、誰にも分かってもらえないと感じる」という状況が生まれる……。
yuzuka 溜め込んでしまった結果、ただ分かってほしくて「私の方がしんどいんだ」って、SNSに書き込むのか…なるほど。
山崎 あと、専業主婦って、共働き夫婦に比べて「結婚で得られるメリット」を得づらくなるっていう傾向もあるんですよ。結婚の大きなメリットは「心理的サポート」です。心理的サポートって女性よりも男性の方が多く受けているとされてますが、実は女性の収入が高いほど、女性も男性と同じくらい心理的サポートを受けられるんですね。
つまり、稼ぎのない専業主婦を選択することは、必然的に心理的サポートを受けづらくなることを選択していると言えます。でも実際には、さっき言ったように専業主婦は育児ストレスが溜まりやすく、本当は心理的サポートを求めている。だけど構造上、それが難しい……。結果として不満が溜まる、というわけですね。
yuzuka なるほどな。でもそのわりに、「共働きよりも専業主婦の方が離婚率が低い」というデータがありますよね?それを提示する人もいましたが……。
山崎 yuzukaさん、考えてみてください。それって本当に、望んで「離婚していない」んでしょうか?専業主婦の方が共働きよりも、離婚「できない」人が多い、とは考えませんか?「離婚していない人が多いんじゃなくて、離婚できない人が多い」収入が無いのだから、当然その可能性はありますよね。だから一概に前向きなデータとは言えないかもしれません。
yuzuka ひい…。だけど本当にそうなんだよな……。私が自分の読者にしつこく「稼ぎを確保しろ」というのはそこなんです。だって経済的に完全に相手へ依存していたら、逃げられないじゃないですか。それでいて、男性側もそれを分かっているわけで。相手が経済的に自分へ依存している状況だからこそ、モラハラやDVに走る人もいる。何かを全て与えてもらうって、同時に全て奪われてたりするんですよね……。気をつけてほしい。
「専業主婦なんだから、家事は全部やれ」は、どうして炎上する?
yuzuka さて、次の話題は「専業主婦の家事問題」。過去に私がめちゃくちゃ炎上した話題です。ちなみにそのポストは、「子供のいない共働き夫婦」に限定して、「育児は別」と明記した上で、「専業主婦なら、家事くらいは全部やるのが普通だよね?」と主張したのですが…大炎上しました…。「専業主婦は家事をやれ」が炎上する。は?当たり前だろうが!と、その時は思いましたね(笑)
勝倉 なんで炎上すんの?訳がわからない。「専業」主婦だよ?言葉の意味分かってないのかな?
yuzuka その時は「主婦は24時間休みがないからフェアじゃない。仕事は休みがあるんだから、家にいる時間くらいは分担すべきだろう」みたいな声がありましたね。
勝倉 そんなこと言うなら、はっきりとタスクを決めたらいいじゃん。「8時間分のタスクを週5日で40時間。それ以外の時間を分担する代わりに、その8時間は完璧にやってください。毎週フィードバック面談しましょう」って。でも、それを言ったら嫌なんでしょ?結局、自分が楽したいから、責任範囲を明確にせずに「分担したい」って言ってるだけじゃん。
yuzuka そうなんですよね。ただ、ここは公平にジャッジしたいなと思っていて……。山崎さんから見てどうですか?「専業主婦は家事を全部やれ」って、いきすぎた主張なのでしょうか?
山崎 いや……それはさすがに、やるもんだよね?とは思いますね。前提として、家事は「やれる側がやる」というのが一番楽な方法なんです。となると、家事育児のために専業主婦をやっている側が全部やったらええやん、とは思いますね。もしもそれが嫌なら、「パートで10万稼いできて家庭に入れるから、その分の家事はよろしく」という交渉が妥当なわけで…。ただ…彼女たちって結局、ロジックじゃないんですよね……
yuzuka というと?
山崎 専業主婦の方って、圧倒的に「オキモチ」タイプが多いんですね。「オキモチ」タイプの人の認知って、不都合な事実を突きつけられると、一旦「否定された」と感じるんです。「私が傷つけられた」、と。その後に、「こんな書き込みは、みんなが悪い気分になるはずだ!」と思います。思っているのに、リプライ欄を覗くと肯定的な意見があるし、いいねもインプレッションも増えていく。自分を否定した間違った意見が広がっていくように感じて、耐えられない人もいるはずです。
勝倉 だから「私のまわりの専業主婦はみんな違う言ってます」って、イマジナリー専業主婦を召喚して、アピールしてくるんだ。
山崎 そうそう。彼女たちは勝倉さんやyuzukaさんのポストを見て、「全世界を敵に回す発言だ!」と思う。それなのに肯定的な意見が多いと、「おかしい!みんな分かってない!私のことをわかって!」と訴えたくなる。その結果、「議論」というよりは、「自分が認められるための主張」をし始めるわけです。「自分を認めてもらうための材料」を一生懸命引き出しからひっぱりだしてくる。
yuzuka それが、「私はこんなに愛されている!」と主張してくる原因か。
山崎 そうです。結果、言ってることがめちゃくちゃになってくる。なぜなら彼女たちが求めているのは「ロジカルな議論」じゃなくて、理解と共感。根っこにあるのは、「自分のこと見て欲しい」「自分のことを認めてほしい」という気持ちなんですから。当然、勝倉さんやyuzukaさんとは、噛み合わない。
勝倉 なるほどね。
山崎 あとは彼女たちって、普段はそんなに叩かれたり否定されるタイミングが無いんですよ。それこそ働いていると、会議などで上役から叩かれるタイミングがあったりするけど、専業主婦の人たちって、基本的にそれがないですよね。それでいて、「こどもを世話をしている自分」のみが、自己有用感の材料なわけで。そりゃあ、そこを軽視されると辛いですよね。世間から断絶されているような感覚に陥るんだと思います。だけど言い返す方法が分からないから、最終的に人格否定に走ったりもする。
勝倉 そういえば今回も、最終的には「絶対モテないよね、この人」みたいに言い始めてたな。
yuzuka マシュマロに大量に来ている批判の声も、どこかのタイミングで「勝倉さんは妊娠中でホルモンバランスが崩れてるから、あんなおかしなことを言うんですよね?」みたいなものが増えていきました。炎上のたびにありますよね。発言に反論ができないとなると、「この人は⚪︎⚪︎でおかしいから、この発言も間違えているに違いない」という主張をしはじめる。例えば私だと、「元風俗嬢らしいよ!?」とかね。この前の炎上では、私と勝倉さんのネカマ説まで出ていました。まあ、だから何?仮にそうでも関係なくね?でしかないんですけどね…。
山崎 完全に確証バイアスですね。自分を正しいと思い込むために、目の前の反対意見を正しいと認めるわけにはいかない。こじつけて正当化するんですね。
婚活で「専業主婦希望」、需要はあるの?
yuzuka さて、いろいろと話してきましたが、そもそも現代において「専業主婦」の需要はあるのでしょうか?「男性にだって養いたい人はいるはずだ」みたいな声もありましたが……。
山崎 7%ですよ。
yuzuka え……?
山崎 第16回出生動向基本調査によると、2021年で「専業主婦を得たい男性は7%」というデータがあります。
yuzuka すくな!
勝倉 でも7%の人は、「女性を養いたい」んだ。それはどういう人なの?
山崎 「専業主婦を得たい男性」ですが、年齢層が若くなればなるほど更に割合が下がっていくと考えられます。おそらく40-50代以上の男性に多いかなと。その世代ってちょうど、結婚観の変遷機で、ギリギリ「男は外で稼ぎ、女は家を守るべき」という昔ながらの考え方を持っている世代です。となると、専業主婦を得たいと思っている人の多くは、「高年齢の昔ながらの結婚観を持つ、そこそこ金のある男性」ということになりますね。
yuzuka 専業主婦が最もキレそうな旦那像じゃないですか…。
勝倉 その人たちは、どうして「養いたい」と思うの?
山崎 「優位でいたい」。それしかないと思いますよ。男性で、女性側の収入が自分よりも高いと気にする人って、結構いませんか?
勝倉 いるいる!
山崎 まさに、ですよね。一定数、女性が働くのを止める人さえいますから。
yuzuka いるわ。っていうか、女性が働きたがっているのに「絶対に専業主婦でいて!」って無闇に言ってくる男性って、なんならあまり稼いでなかったりしませんか?
勝倉 分かる(笑)
yuzuka 奥さんがちょっと稼ぐと自分の収入を超えちゃって権威性を示せなくなるから、嫌がってるのかな?ってケース、結構見ますよね。
勝倉 「貧乏だから共働きなんでしょ」って、共働きをバカにする人もいたけど、ニッセイ基礎研究所の出している記事では、「夫の年収が1500万円以上でも59.0%の妻は就業している」データがあるんよね。しかも、この割合は年々増加しているし、今は裕福な世帯も共働きが主流なのよ。
昔はみんな専業主婦で、経済的に苦労している家庭が共働きだったかもしれないけど…。女性の社会進出が進んだことで時代は変わっているよね。ナレソメ予備校の男性でも、あえて専業主婦希望の人なんて見たことないし(笑)
yuzuka ちなみに逆に、「専業主婦希望の女性」って、どれくらいいるんですか?
山崎 これも2021年のデータですが、13.8%となっています。
yuzuka 倍率高い。
勝倉 取り合ってるね。
yuzuka だけどな……。最初から「専業主婦が良い!」って人って、私が男ならあんまり選びたくないな…。
山崎 僕もいやかも…
山崎さんはステップファーザー
yuzuka ですよね?自分が責任を負わない気まんまんすぎて引いてしまうというか…。それでいて彼女たちが想像している「専業主婦の生活」って、めっちゃおとぎ話なんですよね。何不自由なく養ってもらえて、だけど家事は手伝ってくれて、育児にも協力的な夫!みたいな。だけど専業主婦を求めている男性たちにそういうタイプは少ないわけで…うまくいく未来が見えない。
勝倉 「専業主婦希望」っていってる男性は男性で、「都合の良い専業主婦像」を思い浮かべてたりするからね。美人で従順でなんの文句もなく家事育児を完璧にこなして男をたてる女性。だから、そもそも彼女たちのことは選ばないだろうね。
こんな「専業主婦」ならうまくいく。専業主婦に向いている人っているの?
yuzuka いろいろと話した結果、やっぱり専業主婦に向いてる人って、めちゃくちゃ限られている気がしてきました。それでも「専業主婦」をやりたいんだ!という人や、既に専業主婦として生活されている方に向けて、「専業主婦としてうまく機能するために、これを気をつけろ!」ってポイント、あったりしますか?
山崎 家計を握らない、ぐちぐち言わない、SNSをやらない…ですかね。
yuzuka なるほど。家計管理を任されている人、多そうですけどね。
山崎 一番ダメなのは、お小遣い制度ですね。あれは、狂います。当たり前ですが基本的に、お金を管理するのは「稼いでる側」の方が良いです。
勝倉 そりゃそうやろ。なんで経済感覚のなさそうな方が金勘定すんのよ。
山崎 笑 なんで狂うって、何もしていないのに、毎月決まった日になるとまとまったお金が入ってきて、それを自分で振り分けることができるわけですよね。お金の重みが分からなくなって、「これくらいなら私でも稼げる」と錯覚しちゃうんですよ。
yuzuka 確かににそれはありそう。というか、自分が稼いできたお金を他人に握られて、「はい」って数万円だけ渡されるなんて、私なら気が狂います。
山崎 そうですよね。あとは、SNSに没頭しすぎて、一日中張り付いているようなのは危険ですね。仕事の場合などを除いて。
勝倉 いや、そうなのよ。なんかずっとSNS張り付いている人っているけど、暇すぎるやろと思うよね。それこそ家事育児してんのか?
山崎 そうそう。あれだけ必死に共感を集めたとて、彼女たちは別にそれをマネタイズするわけでも無いですよね。「発信してどうすんの?」ってことです。SNS、やめましょう。どんどん考えが歪んでいくだけです。寧ろ、自ら歪ませにいってる。
yuzuka 夫婦生活の中で育児ストレスが溜まり、夫との会話量が減った結果、共感が欲しいからSNSにハマってしまう……。そこではひたすら悪口と共感の嵐。依存先がそこにしかないから、どんどん思考が偏っていく……。悪循環すぎる…。
勝倉 怖すぎるね。
yuzuka SNS見てると、怖い思考の専業主婦の人が多すぎる。実生活ではあんな人たち、そうそう出会わないのに……。
勝倉 そうだよね。じゃあさ、「専業主婦を養いたい!」って人は、どういう人を選べば失敗したいのかな?真っ当な専業主婦の素質がある人って、どんな人なの?
山崎 コツコツ黙々と、言われた作業をこなせるタイプの人です。そのうえで、能力以上の主張をしてこないというのは大切ですよね。
勝倉 そういう人って、どこにいるんかな?
山崎 大企業経理ですね。もしくは、中企業以上の労務とかでも良いかも。バックオフィス系に多く存在すると思います。あとは職種もですが、最低限フルタイム正社員経験者じゃないと厳しいとは思いますね。どんな論文を見ても、最初から無職の人がそのまま専業主婦になった場合はうまくいっているケースがほとんどないです。
勝倉 それはそうよな。働いたことがないのは目に見えて地雷すぎる。
yuzuka 高学歴で大手で働いていた経験があり、こつこつ黙って作業できる人……。そんな人が果たして専業主婦を目指すのかというと微妙だな…
山崎 あ、あとは「高学歴」という特性も大事かも。アサーションがうまくて、きちんとメリットデメリットで話し合うことができ、本人に不満も溜まりにくい。そこから分かるのは、「低学歴低収入」が、最も専業主婦に向かない、ということです。
yuzuka 安易に「専業主婦やりたーい」って人はみんなそれな気がするんですけど……。性質的には向いていない訳ですね。たしかに。「何もできないから誰かに養ってもらいたい」って人を専業主婦にしちゃうと、失敗するわけですね。やっぱり専業主婦って、プロフェッショナルしかなれないんや……。男性にはしっかり見極めてほしいですね。
何かと炎上しがちな「専業主婦」論。
各自の意見はあるものの、我々の基本スタンスは「夫婦が納得して合意しており、個人が幸せならそれで良い」。
専業主婦というスタイルがマッチしている夫婦であれば、それはそれで穏やかな幸せを手に入れることは可能だと思う。
ただし今回の対談を通して最も感じたのは、「専業主婦」という役割がイメージよりもずっとハードであるからこそ、そこを担う役割を持つ人を選ぶ際は、しっかりと適正を見極め、判断すべきだ、ということだ。
そしてお互いへのリスペクトを忘れないこと。これに尽きる。
ちなみに筆者の役割分担は現状、「家賃光熱費などの固定費は夫」「他全て雑費関連は私担当」である。そのうえで、家事育児は、9割私が担っている。
日用品やレジャー費、育児のお金に食費も私だから、なんなら毎月の支出でいうと、私の方が多いことだってある。一見不公平だが、それでも私は立場を交換したくないし、夫に感謝している。
その理由は、「固定費を稼ぐこと」のプレッシャーと苦しさを知っているから。
大黒柱という立ち位置にいる夫は、基本的には定職につき、毎月そのお金を稼ぎ続けないと一家が路頭に迷うというプレッシャーに晒され続けている。
一方私が担ってる部分は、自分の意思や状況に応じて増減の調整ができるし、なんなら「今月は使いたくない」という選択ができる項目も多い。自由に手が抜けるから、プレッシャーが少ない。
使って楽しい日用品やレジャー費と違って、否応なく口座から引き落とされる固定費って、精神にクることを、私は過去の経験から理解している。
だから私は夫に感謝しているし、「精神的な負担」という面での不公平さは感じていない。家事や育児の負担があっても、それは当然だと感じている。
それでもこのことをSNSで呟くと、「そんなのは男の奴隷だ」とか、「男に媚びている」という女性の声が一定数湧いてくる。
そこで私は声を大にして、「彼女たちのような者を、妻に選ぶな」と、説きたいのだ。
結婚をすると、立場は対等だ。だけど一部の女性は、それを理解していない。「女」というだけで「男」よりも数倍の価値があると信じて止まず、何から何まで夫頼り。「専業主婦」でありながら家事全てを担うのは嫌だとごねるし、だけど働くことは拒絶する。めちゃくちゃだ。
そんな、お姫様のように全てを与えてもらうことを当たり前とする価値観の女性を選ぶと、家庭が崩壊する。我々は仕事柄、再婚者の婚活支援も多く扱ってきたが、間違った相手選び・関係構築の結果、最初の結婚が不幸な結果に終わった男女をたくさん見ているからこそ、声を大にして伝えたいと思う。
男性は、惚れた女性には甘くなりがち。
でも、結婚相手は一生のパートナーだからこそ、良好なパートナーシップを築ける相手なのか?をしっかり見極める必要がある。また、勢いで結婚するのではなく、結婚前にお互いの将来ビジョンのすり合わせも大事だ。
今回の騒動を見ているあなたには、ぜひ「相手選び」「理想の夫婦像」を考える上での参考にしてほしいな、と思う。
writer/yuzuka
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