【さよならプロポーズ via スペイン】衝撃のラスト! タカミツとタマミ、ケイゴとヤワラはなぜ結ばれたのか?|ネタバレありで徹底考察

えぇー、その2人も結ばれるの!? (編集にやられた……)。
シリーズの結末が明らかになったときの、筆者の率直な感想だった。
2025年7月10日(木)、『さよならプロポーズ via スペイン(以下、さよプロ)』(ABEMA)の最終話が配信された。
付き合いながら、次のステップに進めないでいるカップル2組が、旅の間に対話を重ね、最終日に「結婚するか」「別れるか」を決断する恋愛リアリティショーは、7日間の旅のフィナーレを迎えた。
最終話の前日、筆者はXでラスト予想をポストした。それがこちらだ。
そして、結果は……。筆者の予想を完全に覆す衝撃のラストだった。
ここでは、全体を振り返りながら、筆者の予想の理由と結果に対する考察を展開しよう。
厳然と立ちはだかる、2組のカップルを結婚から遠ざける3つの要因
まず今回出演したカップルの概要を、以下のとおり簡単にまとめてみた。
タカミツ(男性・43歳)・タマミ(女性・29歳) | ケイゴ(男性・26歳)・ヤワラ(女性・29歳) | |
---|---|---|
交際期間 | 3年9か月 | 2年6か月 |
同棲の有無 | ほぼ同棲(付き合った当初から、タカミツがタマミの自宅に寄生していると思われる) | 同棲中(1年以上) |
年齢差 | タカミツ(男性)が14歳上 | ヤワラ(女性)が3歳上 |
備考 | タマミが結婚を熱望し、出演を申し込む | ケイゴが結婚を熱望し、出演を申し込む |
参照:ABEMA「「さよならプロポーズ via スペイン」メンバープロフィール・SNS紹介」
この事実を踏まえて、結婚という一大ライフイベントを考えている方々に向けて、人生を変えうる3つの事実をお伝えしたい。
それは、そもそも両カップルが結婚できる可能性は、“極めて低かった”ということだ。その理由をデータを交えて説明しよう。
結婚したカップルのうちの6割は、出会いから入籍まで「2年以内」
「そんな早いの!?」
そう感じた読者の方も多いのではないだろうか。
しかし、最後に結ばれるカップルは、いたずらに時間をかけないのだ。
さらに出会い方別でも見てみよう。タカミツ・タマミの出会い方は、「合コン・ナンパ」にあたるが、その出会い方でも入籍までの期間は3年以内が約3分の2を占める。
*ちなみに、ケイゴ・ヤワラはケイゴの一目惚れとしか情報がなく、出会い方は不明。

この時点で、タカミツ・タマミの結婚確率は30%ほどになり、かなり厳しい状況に置かれていると言える。
しかし、両カップルに立ちはだかる壁はこれだけではない。
同棲は結婚を遠ざける
この章の冒頭でお伝えしたとおり、両カップルは「同棲」をしている。
一見すると、なにも問題ないようだが……。実は、なんと同棲も結婚への大きなハードルとなりうるのだ。
ナレソメ総研のデータでは、入籍前に同棲経験があるカップルは半分以下というデータがある。

ちなみに、結婚したカップルのうち6か月以上の同棲を経験しているのは、たった19.5%。
ケイゴ・ヤワラは1年ほどすでに同棲しており、タカミツ・タマミも6か月以上は同棲状態にあると思われる。
そう、この段階で、両カップルの結婚への道のりは、さらに険しいものとなっているのだ。
「年の差結婚」という幻想
そして、極めつけは「年齢差」だ。
お伝えしたとおり、タカミツ・タマミは男性のタカミツが14歳年上、ケイゴ・ヤワラは女性のヤワラが3歳年上だ。
この年の差で、いったいどれくらいの確率で結ばれるのか? 国の調査結果からは、残酷な現実が浮かび上がる。

妻年上(3歳)が3.2%。夫年上(14歳)に至っては、割合不明だ(おそらく、1%もいないだろう)。
現代は「同格婚」が主流と言われている。これは、年齢においても同様だ。事実、「夫婦同年齢」と「どちらかが1歳年上」の比率が年々高まっている。

以上のデータを踏まえると、出演している両カップルが結婚する可能性は、そもそも非常に低かったのだ。
そして、配信を通じて映し出される両カップルの姿からも、そう思わざるをえないシーンが頻繁に見られた。
逃げ続ける43歳の前に現れた「覚悟女子・タマミ」
結婚するか、別れるか。7日以内に決めなければならないカップルは、可能性にかけて結婚への真剣な話し合いをする。
しかし、この話し合いが全くといっていいほどかみ合わない。
象徴的なのが、タカミツ・タマミだ。タマミが真剣なまなざしで話を振るも、タカミツはひたすらはぐらかすという有り様。このやり取りはもともとずっと続いていたようで、「結婚の話は今したくない」と逃げ続けるタカミツにしびれを切らし、タマミがこの旅に申し込んだ。
そして、旅の間も“ほぼ終盤”まで似たような展開が続いた。
「籍を入れるって、ややこしくない?」
「結婚なんて、ただ紙切れ一枚で法律で結ばれた関係。21世紀には古い」
「2人が好きなら、事実婚でもいいじゃないか」
「Day by Dayで人生を楽しめばいいじゃん」
そんなどうしようもない“クソ野郎”タカミツを、タマミがもう放っておくわけがない。
個人的には、配信中のタマミの振る舞いはほぼ完璧だったと思う。パートナーが結婚に前向きにならないと困っている女性は、ぜひ参考にしてほしい。
まず、タマミが執行したことは「部屋の合鍵を取り上げる」ことだった。泣きながらそのことを告げるタマミだったが、この段階で相当な「覚悟」が伝わってくる。そして、渋々応じるタカミツは、なんともみっともない姿だった。
さらに、タマミは決断の日の2日前に、最後の一撃を食らわせた。
「結婚しちゃいけない、あなたと」
「後悔しない選択は、あなたと別れること」
「ごめんなさいって言われても無理」
このシーンだけ見ると、タマミが感情的になっている印象を受けるかもしれない。しかし、2人のやり取りを見続けてきた視聴者からすると「然るべき対応」だ。
ちなみに、このシーンを切り取ったショート動画は、YouTubeで32万回再生されており、『さよプロ』のショート動画の中で圧倒的に視聴されている。
このタマミの一連の行動を見て、筆者はハッとさせられた。これこそが「覚悟女子」なのではないかと――。ナレソメのYouTubeで度々触れられてきた覚悟女子が、ついにビジュアル化したのだ。
選ばせるために、覚悟を決める。一方で、ときにはタカミツを愛している気持ちを、言葉できちんと伝える。
そんな緩急自在なタマミの姿勢に触れて、タカミツの態度は徐々に変化を見せ始めた(その変化も含めて、タカミツについては別途章を設けて考察したい)。
一見すると「ベストカップル」。しかし、価値観はすれ違い続ける
一方、ケイゴ・ヤワラはタカミツ・タマミのような派手な応酬は見られない。むしろ、スペインの街を歩く姿は、まさにベストカップルだ。お互いビジュアルも抜群で、絵になる姿とはまさにこのことだ。
ナレソメ総研の調査では、一目惚れした相手が恋人だと、そうでなかった相手が恋人だったときと比べて満足度が高まるという。ヤワラを一目惚れしたケイゴの満足度は、Maxだったように見える。

しかし……、これが結婚に向けての話し合いとなると、180度変わる。あのベストカップルの姿はいずこへ。2人が結婚に向けた話し合いをすると、画面が割れるのではないかと思うほどの張り詰めた空気が伝わってくる。
年下彼氏のケイゴが結婚を望んだ理由。それは「子ども」だった。結婚して早く子どもが欲しい。第1話では、その切実な想いが明かされた。
ところが、ヤワラは全くの想定外だった。
「知らなかった」
このヤワラの一言が、全てを物語っていた。そう、あまりにもお互いがお互いのことを知らなすぎたのだ。
そんな2人が、7日後の決断に向けて話し合いを進める。
まず、ケイゴから挙がったのは「家事」についてだった。ヤワラはサロン経営者として独立したばかりで、仕事に没頭していた。そんなヤワラを支えようと、ケイゴは家事を全て担い、ヤワラのためにお弁当を作るほどだった。
しかし、それも限界を迎えようとしていた。「俺は家政婦のようだ」と訴えたケイゴに、まさに「返す言葉がない」と反省するヤワラ。にぎやかなスペインの夜とは裏腹に、2人は静まり返っていた。
一方、ヤワラからはケイゴの「お金」について懸念が上がる。貯金ゼロ、飲んで使い、終電を逃してタクシーで帰ってくるケイゴを、ヤワラは看過できない。
その後も7日間で2人の話し合いは幾度も繰り広げられた。しかし、最後の最後までかみ合った印象はなかった。むしろ、(ほぼタカミツが原因の)ケンカしながら感情をぶつけ、最後の最後にお互いの結婚についての考えを紙に記して共有した、タカミツ・タマミのほうが2人の折り合いをつけられた印象だった。
はたから見たらベストカップル。しかし、結婚に向けての話が進まない。これは決してケイゴ・ヤワラだけではないだろう。
ケイゴ・ヤワラが、お互いの結婚相手として(本来は)ふさわしくなかった理由
では、なぜこのようなことになっているのだろうか。
それは、身も蓋もない話だが、2人がそれぞれの結婚相手として(本来は)ふさわしくなかったからに他ならない。
スタジオの見届け人(コメンテーター)をはじめ、インターネット上にはケイゴに否定的な意見が目立つ。
「貯金がないくせに、結婚したいって虫が良過ぎる」
「金遣いが荒い」
「家事ぐらいで泣くな」
しかし、ここではあえて別の観点を提示したい。
まず着目したいのが、2人の年齢差である。そう、ヤワラが3歳年上なのだ。
そんな年上彼女を持つ男性のメリットはなにか。こちらの動画を踏まえつつ、筆者の独断と偏見を交えると、大きく2つあると思う。
1つは「甘えられること」だ。肝心なことはリードして、率先して進めてくれる。多少お痛をしても寛容で「受容」してくれる。そんな居心地の良さを、年下彼氏は求めているのだ(婚約指輪は買わないと、年下彼氏が勝手に決めるのはさすがに許されないだろうが……)。
そして、もう1つは「財力」だ。近年は女性も社会進出が進み、男性以上の賃金の伸びも見られるほどだ。医者や弁護士だけでなく、企業勤務でも年収1000万円ほど稼ぎ、年下彼氏を経済的に引っ張っていける女性も現れている。
そんな年上彼女のメリットを、ケイゴは享受できているだろうか。
お金については「貯金がない」と懸念され、1回1万円ほどの飲み代にケチをつけられる(そもそも、20代単身の貯蓄額の中央値は9万円というデータもある。貯金を求められても酷な話だ)。
26歳、アパレルショップ勤務で稼ぎは限られる中、家賃・光熱費は折半。おまけになし崩しに家事も全て押し付けられ「家政婦」状態に(ヤワラは「経営者と会社員は違う」と言い訳して、家事はなにもやらない)。
さらに、決断の日の前日に「お金の管理を任せたい」と言っても、やんわりと断られ、結婚に向けた話し合いも十分にリードしてもらえない。
しまいには、あれだけ望んだ子どもですら「子どもを持たない人生もあるかもしれない」と返され、けんもほろろに。
そうすると、ケイゴが唯一得られているメリットは「エロい(彼女が性的に魅力的な)」だけかもしれない。
これを踏まえて、読者の皆さんだったら何を思うだろうか。
そして、ここからは炎上覚悟で……ヤワラについてマジレスをしよう(決してdisる意図はないので、そこはご留意いただきたい)。
まずヤワラは、年下彼氏を受け入れる「受容女子」でない。
さらに、彼女は結婚という選択をするうえで、まだあまりにも”幼い”のだ(少なくとも、筆者にはそう見える)。
その象徴が、第4話のタマミとのトークだ。番組では、出演カップルの男性同士、女性同士が途中経過などを話す機会が設けられていた。タマミとヤワラのトークを視聴した筆者の感想は「とても同じ29歳とは思えない」というものだ。
結婚だけでなく、自らの将来もはっきりと見据えて歩もうとしているタマミの姿とは対照的に、ヤワラは(あのタカミツと同様に)この旅をつらいと感じ「くらっている」状態に。覚悟を決めた年下彼氏を前に、慌てふためいていた。
覚悟女子・タマミがすごいのかもしれない。だが、「どうしたらいいの?」と困惑するヤワラの頼りなさが目についてしまった。
さらに、自らの意思を伝える力も欠いている。家事のことをケイゴから指摘され、ホテルの部屋の掃除などをやっても、その姿勢が全く伝わらない。おそらく、これまでやらなすぎて、ケイゴは掃除をするヤワラを認知することすらできなかったのだろう。
察してムーブを発動していたのかもしれない。しかし、結婚を真剣に考えるために、ヤワラをこの旅に連れ出したケイゴには、全く届かない。
そんなヤワラの言動を踏まえると、彼女が年下彼氏を引っ張るのは、どう考えても無理があるのだ。
誤解のないように改めて伝えるが、ヤワラをdisるつもりはない。そもそも、人間には誰しも欠点がある。その欠点を補い合うため、人間は協力し合うのだ。
そして、これは男女の関係(特に夫婦)においても同様だ。どちらかが苦手なことを、どちらかが補う。これにより、お互いを尊敬して、関係も良好になる。
しかし、ヤワラには、ケイゴが補ってほしいと思っていることを、補えない。良し悪しではなく、ただこれだけのことだ。しかし、このかみ合わない関係は、結婚生活において致命的になりうる。
これがもし、ヤワラの相手が「全てを受け入れてくれる年上かつ金持ちの男性」だったらどうだろうか。ヤワラの欠点はあって無いようなものとなり、むしろ“メスみ”がより一層輝くだろう。
そして、その輝かせる相手は、少なくともケイゴでないことは明らかだった、が、予想しない結末を迎えるのだから、わからないものだと感じてしまった。
どうしようもないタカミツに“唯一あったもの”
さてさて、出演者の中でもっとも語りがいのあるのが“クソ野郎”タカミツだろう。すでにタマミの考察で多少触れているが、タカミツの存在がいろんな意味で番組を盛り上げたのは間違いない。
先にもお伝えしたとおり、タカミツは本当にどうしようもない男だ。職業は経営者。よく言えば自由人。しかし、それも名ばかりで、実態は彼女の家にパラサイトして、ぶっちゃけ金もない。
おまけに、挙げるとキリがないほどの稚拙な言動の数々……。
もともとタカミツにいい印象を持っていなかったタマミの兄は「彼、大丈夫?(いや、大丈夫じゃねーだろ)」とあきれてしまい、タカミツのありえない言動の数々を目の当たりにした視聴者たちからは、ネット上で批判の声が上がった。
まさに四面楚歌。しかし、そんなタカミツのことを(ぶっちゃけ考えたくもないが)彼の立場になって考えてみたい。
まず寄せられる数々のコメントについて、彼はきっとこう思っているだろう。
「いやいや、俺だってわかっているわ!」
そう、本当にクソ野郎だと、自分自身で自己理解しているのだ。
それを象徴するシーンが、決断の日の前日のディナー(第7話)だ。
覚悟女子の前になす術なしの状態になり、挙げ句の果てに第6話でタマミから「あなたと別れたら、すぐに新しい人を見つけに行く」と言い捨てられ、言葉を失うほどのショックを受けたタカミツ。
最後のディナーになるかもしれないそのときに、彼は大好きなお酒も飲まず、シラフの状態で自分のどうしようもなさっぷりを語り出す。さらに、そんな自分のどこがいいのかタマミに問い、答えを聞いて、これまでタマミを散々振り回してしまったことを悔いた。
そして、「タマちゃんが幸せになるなら、自分は身をひく覚悟がある」と告げた。
もし自分自身を自覚していなかったら、このような振る舞いはなかったはずだ。時すでに遅し(と思われた)が、真剣に向き合っている様はスタジオの見届け人にも響き、「7日間で変わった」と、おそらくシリーズ中でほぼ初めて前向きなコメントがタカミツに寄せられた。
筆者が抱く、タカミツへの「同情」と「共感」
では、そんなタカミツが、そもそもタマミとの結婚を前向きになれなかった真因を探ってみよう。
まず挙げられるのが、タカミツが育ってきた家庭環境だ。これは、番組中で度々タカミツの口から語られている。
タカミツの両親は、それはそれは不仲でひどかったらしく、離婚に至ったそうだ。家族のことを話すタカミツの表情は、(ほぼ唯一のとりえと言ってもいい)底抜けの明るさからは一転して、暗く沈んでいるように見える。
37:13から、タカミツが家族のことを語っている
一人っ子のタカミツは、少なくとも家庭内に救いを求めることはできなかったのだろう。いわゆる「精神的虐待」にあってた可能性は十分に考えられる。
またまた酷な話だが、育ってきた環境と結婚観の形成は強く関連することが、数多くの研究で指摘されている。例えば、永井(2020)では、親の離婚を経験している人ほど、家族形成プロセスが不安定であると指摘し、「恋人と結婚しないまま同棲」する確率などが上がり、仮に結婚しても離婚しやすいことを指摘している。
そのようなエビデンスを踏まえると、タカミツの行動にも合点がいく。タマミの家に転がり込み、結婚以前に離婚のことが過ってしまい、婚前契約書を結ぼうと提案してタマミをブチギレさせるタカミツは、まさに「不仲な家庭の犠牲者」だったのかもしれない。
子は親を選べない。そんな境遇を経てしまったために、タマミという素晴らしい女性と結ばれなかったら、悲劇以外の何物でもない。こればかりは、(余計なお世話なのは承知で)筆者も同情してしまう。
そして、もう1つ。タカミツとタマミの間には「30代の溝」が存在している。当然だが、タカミツは30代の10年間を生き、タマミはこれから生きようとしている。
その30代でそれなりに見聞きすることの1つに「離婚」がある。20代後半で、あれだけ幸せそうに結ばれた2人が、30代でまさかの展開を迎える。
中には「命だけは助かった」という者もいる。命があればいいじゃないかと思うかもしれないが、家族と全財産を失い、養育費の支払いなどで生活がままならなくなった人の姿を見ると、タカミツではないが「結婚の何がいいのか」と問いたくもなる。
ちなみに、婚活をする前の自分は、まさにこの状態だった。今でも覚えているが、ナレソメ予備校の入会面談の際に、結婚の想定されるデメリットばかりを話していた(そんな自分が、面談を受けてわずか2日で入会すると決めたときは、さすがに担当者も驚いていた)。離婚のリスクばかりを気にするタカミツは、かつての自分と重なる部分があり、つい共感してしまう。
当然だが、結婚したら離婚のリスクが生じる。それを現実的に捉えるか、結婚することにこだわって全く見ようとしないか。タカミツとタマミの間に、溝があったのは確かだろう。
なぜ、2組のカップルは結ばれたのか?
この記事は、前章までの内容を踏まえて、この章では「なぜ結ばれなかったのか?』をまとめる予定だった。そして、「やっぱり、俺の予想は当たった(ドヤッ)」と締めるつもりだった。
そう、「だった」のだ。
結果は、もうご存じのとおりどちらのカップルも「結婚」の選択をした。
いったいなぜ……? 番組終了後から、筆者の頭の中は疑問符だらけだった。
先に散々述べてきたとおり、「お別れ」を選択する確固たる根拠はある。しかし、これを超越するなにかがあったのだ。
その“超越するなにか”とは――。
番組を振り返って、筆者の出した結論は「揺るがぬ愛」の存在だった。
こんな誰でも出せるであろう結論に行き着くために、延々と考察を重ねてきたのかと突っ込みが入ることは百も承知。しかし、もう、そうとしか考えられなかった。
例えば、ケイゴ。頼りなさMaxのヤワラに対する愛は、最後の最後まで揺るがなかった。海でヤワラへの愛を叫び続け、最後のプロポーズからも、ヤワラをいかに愛しているかが伝わってきた。
そして、なんといってもタマミだ。(本人は決まっていたと言うが)プロポーズのときですら意思を明確にできずグダグダだったタカミツに対して徹底的に寄り添い、チアアップし続けた。あんなクソ野郎になぜここまでする?と思ってしまうが、それがタマミの「揺るがぬ愛」の証なのだ。
中でも、筆者が最もしびれたタマミのメッセージがこれだ。
「だって、普通の人じゃつまんないんだもん」
あの究極の状況で、男がこれを聞いたら何を思うだろうか。
もう、逃げられない。いや、どんなクソ野郎でも「逃したくない」と思うはずだ。
「揺るがぬ愛」とそこから生まれる言霊。どんなに不利な状況に置かれても、想いがあれば現状を打破できる。
そして、これが多くの人々の心を打つ。恋リアの醍醐味の1つは、まさにこの“逆転ストーリー”なのだ。
そんなことを考えていたら、ある平成の名曲が鳴り響いてきた。
どんなに困難でくじけそうでも
信じることさ 必ず最後に愛は勝つ
1990年にリリースされ、CD販売枚数200万枚を超えたKANの『愛は勝つ』。あまりにベタ過ぎて、この歌詞を引用することをためらいそうになったが、筆者の今の心境をあまりにも的確に表現し過ぎていたため引用した。
リリースされてから35年。この歌詞は、令和の現代でも“不変の真理”として輝き続けている。
『さよプロ』は“ドキュメンタリー”だ
現職についてから、筆者は恋リアを視聴する機会が増えた。どの番組も、予算など多くのリソースを注ぎ込み、作り込まれていることがうかがえる。そして、終わった瞬間に感情が揺さぶられる。
しかし、その中でも今回の『さよプロ』は、第1話の段階から考察記事を書きたいと思った。
なぜなら、2組のカップルが置かれた状況が決して個別のものではなく、世の中の次のステップに進めないカップルにとって共通のものだと感じたからだ。
カップルとして付き合い始め、月日が過ぎればいつか決断を迫られる瞬間が訪れる。最後に何を選ぶか。それは言うまでもなく、それぞれのカップルが決めることだ。「揺るがぬ愛」を信じて結婚を選ぶのか、もしくは「お別れ」を選ぶのか。
『さよプロ』はひと事ではない。ほぼ全てのカップルに訪れるであろう“その時”を記録した、単なるリアリティーショーではなく、ドキュメンタリーでもあるのだ。
ABEMAの回し者ではないが、ぜひ悩めるカップルたちに視聴してもらいたい。
https://abema.tv/lp/sayoproviaspain_profile
そして、最後に少し宣伝を。
もしパートナーと「お別れ」を選んだ(もしくは選ぼうとしている)あなた。次のステップを進むきっかけとして、ナレソメ予備校の無料面談がおすすめだ。
「どうせ入会をしつこく勧められるんでしょ?』と思うであろう。しかし、てまえみそにはなるが、ナレソメ予備校の無料面談はあなたの人生のあらゆる可能性を踏まえて、最適な提案をする。
だまされたと思って、まずはお気軽に申し込んでほしい。きっと、見える景色が変わるだろう――。
編集:yuzuka/ライター:タナカ