【スタッフ紹介】婚活を通して、自分自身のことも好きになってほしい。冷静な分析と深い愛情で成婚に導くプランナーの小川さん

驚異の成婚率81.5%(2024年1〜12月実績。成婚率=成婚退会者数÷全退会者数)を叩き出す結婚相談所、ナレソメ予備校
他には類を見ない「火の玉ストレート」を連発するモテコンサル勝倉塾長を筆頭に、熱意のあるスタッフが、日々会員様の婚活をサポートしている。

間違いなく今いちばんアツい相談所、ナレソメ予備校

それでは実際にナレソメ予備校に関わるスタッフたちはどんな思いを持って、どのようにサポートに携わっているのか。本連載では今まで語られなかったスタッフたちの『ナレソメ愛』を紹介する。


「ご成婚された会員様が、『小川先生のおかげで自分のことを好きになれた』と言ってくれて、めちゃくちゃうれしかったんです!」

そう、目をキラキラ輝かせながら話してくれたのは、ナレソメプランナー(仲人)の小川さん。「分析の小川」と周囲から呼ばれる彼女は的確で冷静な分析力を持ち味としながら「NG無し」を掲げ、自らもすべてさらけ出して会員と向き合っている。

現在は、旦那様と愛するカバのぬいぐるみたちとともに、フルリモートでナレソメ予備校に勤務。そんな彼女の、多くの人を成婚に導いたプランナーとしての思い、そして結婚に対する考えを聞いた。

一度はブライダル業界から離れた彼女が、結婚相談所のプランナーになった理由

「分析の小川」と二つ名がついている小川さんは、その明るくて飾らない雰囲気と、真摯に1人1人の気持ちや性格を分析していく姿勢で、多くの会員から頼りにされるプランナーだ。入社して約10か月だが、ご成婚に導いた会員はなんと50人になるという。

そんな彼女には、新卒当時から“結婚”に対して並々ならぬ思いがあった。

ナレソメに入社する前から、ブライダル業界に興味があったんです。新卒でウェディングプランナーをやっていて、結婚式がある日は朝4時から深夜まで働き詰めでした」

結婚式での幸せなカップルの様子を思い出してか、笑顔で当時を振り返る小川さん。だが、あまりにハードな仕事で体調を崩し、一度はブライダル業界から身を引いたそう。その後、歯科助手として4年働き、平穏な生活を手に入れたものの、幸せへの門出となる結婚業界への強い気持ちは無くならなかったという。

「ブライダルが好きだったんですよね。結婚に対する思いを捨てきれなかった。そんなとき、結婚相談所という存在に出合ったんです。当時28歳だったとても可愛い友人が、結婚相談所で結婚したことがきっかけでした」

結婚相談所といえば、「最後の砦」「会員の年齢層が高そう」などの偏見の目を向けられがちだ。しかし、小川さんにはそのような先入観は全くなかった。

「実際に結婚した友人の姿も間近で見ていたし、それに元々、私はYouTubeで『しゅくかし』を見ていたんです。そのチャンネルに出ているしゅくろーさん(ナレソメ予備校の塾長)が携わっている相談所があるんだ、ナレソメっていうんだ、とどんどん知っていって、興味を深めていきました。

そうしてナレソメの動画を見るにつれて、私の考えと共通していることが多いこともわかりました。私は『少子化を解消したい』と強く思っているんですが、そこの思想もナレソメとマッチして、応募しました」

記念受験でとりあえず受けるか、と軽い気持ちで受けたところ、見事採用。倍率が高い職種に応募した当時の心持ちを聞くと、さっぱりした様子で笑った。

「やってみないと合うかわからないから、とりあえずやってみるか。という気持ちです(笑)。そして、受かった。正直、最初のうちは、合わなかったら辞めればいいと思ってましたね。でも入ってみたら、ポジティブギャップが大きかったんです。会員様たちはみんな内面も外見もキラキラしていて、素直な方が多かった。アドバイスを真摯に受け止めてくださったり、『それ、やってみます!』と言ってどんどん実践して幸せになっていってくれて、おかげで私も嬉しい気持ちをたくさん味わえました」

そうやって当時を振り返って笑う小川さんのからりとした様子に、彼女の温かい人柄が滲み出ていた。

NG無し! どんな悩みでもぶつけて欲しい。だから、私自身も会員様に全てをさらけ出しています

現在、小川さんはどんな姿勢で働いているのだろうか。

「3月は、そうだな……94回は面談をしたと思います。中でも、プロフィールを公開する前の最初の面談、スタンバイ面談というのですが、これには特に力を入れています。1時間以上時間をかけることも多く、その会員様のキャラクターをしっかり把握しておかなくてはと思っているんですね」

真剣な表情で話す小川さんの口ぶりには、会員に対する強い責任感が感じられる。「分析の小川」という二つ名のとおり、初回からしっかりと話して信頼関係を作り、ときにはバックグラウンドまで掘り下げて分析するのだ。

「ご活動中に的確にサポートするためにも、最初に会員様の過去の傷や問題点を把握しておくべきだと思っています。プランナーとして、『それは知らなかった』とは言いたくないんですよ。1人1人の性質や過去を知ったうえで今後の婚活について考える方が、きっと会員様にも安心していただけるかなと思っているんです。

一方で、プランナーに全てを話してくださる方はそう多くはない。だからこそ、まずは私自身が全てをさらけ出しています。自分自身が積極的に自己開示して、どんな話題もNG無し。NG無しの小川です! という姿勢を見せるように意識していますね」

自分自身を偽らず開示することで、会員の心も開く。そんな自分を“力技のブルドーザー型”かもしれないと話した小川さんだが、同時に細やかな分析の手も緩めない。会員が抱えるモヤモヤの正体を、1人1人のキャラクターやバックグラウンドから紐解いていくのだ。

「ご自分の本当の気持ちとか、悩んでいることをうまく言語化できない方もいます。私自身も、会員様と喋ることによって自分を新しく発見することもあるので、1人ではなかなか難しいことだとも思うんです。

だからこそ、会員様個人の過去や性格を頭に入れた状態で気持ちや状況を客観視し、『本当はこういう思いなんじゃない?』とか、『本当は愛されたくてしょうがないんだよ』などと、根拠もしっかりつけて、繊細な部分に踏み込んだ意見もときには言っていますね。会員様をちょっとだけリードしつつ、大丈夫だよ、一緒に並走していこう、って手を伸ばしている感覚です」

幸せな結婚への第一歩は、自分を知ること。
本当の欲求や痛みと直面することは往々にして怖いことが多いだろう。けれど、NG無しで全てを受け止めてくれ、自分自身の解像度を上げて自己理解を促す小川さんのもとでなら、きっと安心して活動できる。

人を好きになりたいのに、好きになれない……。そんな葛藤を抱えたからこそ、会員の傷にも寄り添いたい

パワーと繊細さを兼ね備えている小川さん。そんな彼女に、ぜひ自分のところに来て欲しいタイプの方はどんな人か? と問えば、笑顔でこう語った。

「『恋愛経験ゼロ』で不安を抱えている人も、どんどん来て欲しい。恋愛にコンプレックスがあったり、いわゆるチェリーの方も大歓迎です! 実は私は、そういった方々の良さを最大限に引き出すことができると自負しているんです(笑)。個人的な気持ちですが、プライベートでもそういう男性のことを『可愛い!』と感じるタイプで、めちゃくちゃ好きなんですよね。私は公私ともにNG無しなので、どんなお悩みでもドンと来いですね。ぜひ一緒に成婚まで行きましょう」

恋愛にコンプレックスがある人にとって、何がブロックになっているのか、どういったプライドが壁になっているのか、1つ1つ整理していくことが得意だと小川さんは断言した。人には言いづらい悩みも、小川さん相手なら大丈夫。そう思わせる自信が、彼女の表情にみなぎっている。

「あとは、『あまり人のことを好きになれない』と思っている方ですね。私の経験上、そういったお悩みを抱える方は、いわゆる回避型の愛着障がいや、それに似た傾向があると思うんです。そして実は、私もその傾向にあるんです」

例えばそれは、“自分のテリトリーに踏み込まれると、すぐに逃げ出してしまいたくなる”、“親密な関係を避けてしまう”……そんな特徴だ。
朗らかで明るい印象とは裏腹に、こういった側面も持つと打ち明けた小川さんは、だからこそ同じ苦しみを味わっている人の心に寄り添いたいと、真剣な顔で話した。

「“愛されたい。だけど、愛されたくない”、“人のことを好きになりたいのに、好きになれない”。そんな心の苦しさを、私はよく知っています。きっとどこかで、私も彼ら彼女らも、傷つくことを恐れているんです。わかるからこそ、その傷に向き合いたい。

同時に、似た傷を抱える私を見て、安心して身を委ねて欲しいんです。この問題に苦しんだ私も、自分に向き合って壁打ち(自問自答)を繰り返すことで、夫と結婚できた。そういったエビデンスもあるので、怖がらずに来てほしいですね」

自身の心の中のセンシティブな部分もさらけ出して、明るい一歩へとそっと導く。そんな小川さんのスタイルの根っこには、「実は陰キャラ」だという性格があるという。

「誰かと話すときは、もしかしたら明るいとか、陽キャラだとか、そういうふうに思ってもらえているかもしれません。でも、実は違うんです。私はずっとセルフ壁打ちして自分のことを考えているタイプで、以前は作家として小説を出版したこともありました。1人で塞ぎ込むことが大好きで……。私のように本を書いて出せる人っていうのは、陰キャなんですよ(笑)」

「セルフ壁打ち」で自分を知ることの重要性。「会員様には、婚活後も幸せでいてほしいんです」

先ほど「壁打ち」、つまり「考えることをやめない」というキーワードが出たが、小川さんは会員にも「セルフ壁打ち」させることを意識しているという。その理由は、自身の成功体験にある。

「実は結構感情的なんです」と語った小川さんは、セルフ壁打ちを繰り返したことで、感情の波に流されず穏やかに生きることに成功しているそうだ。

「私は自分が感情的なんだって自覚してから、なんとかその感情に飲まれないように生きようと試みてきました。そのうちの1つの方法が『セルフ壁打ち』です。つまり、考えることをやめないことです。例えばなにかにムカついて怒りを抱いたとして、なぜ私はそれに対して怒ったんだろうと考えるんですね。どこから湧いてくるのか、対象がよくないのか、私自身の問題なのか……どうすれば最初から怒らずに済んだのか、ということを、根本まで掘り下げて考えるんです。そうすると、自分の感情の理由や正体がつかめてきて、次からは怒りに振り回されずに済む。

この『セルフ壁打ち』は、自身の恋愛や結婚の経験にも生きているんです」

愛されたいけど愛されたくない、自分のテリトリーに踏み込んでこられると怖い……一見すると矛盾した感情に思えるが、小川さん自身が抱えるその感情について考え続けたことで、新たな扉が開いた。

「ならば、どうすれば私は人と共生していけるんだろう、と考えることをやめませんでした。自分の心や傷を直視することは勇気がいるけれど、壁打ちし続けたからこそ、夫という人を自分で選んで、結婚して人生の幸福度をあげられたと自負しています。

これってけっきょく、他人から『こうしなよ』と与えられたものじゃなくて、自分で納得して得た結果だと思うんですね。だからこそ、会員様にも、考えることをやめないで欲しいんです。私が意見することももちろんありますが、毎回毎回答えを示すのは健全じゃないと思うし、『自分の心に聞いてみたらいいんじゃない?』と促すことも大事にしています。自分の気持ちの正体を知り、どんな方と一緒にいたいか考えて、それが婚活中の成功体験につながれば自己肯定感も上がると思うんです」

自分の心に聞き、自分の気持ちの正体を知る……。そんな取り組みが実った例が、最近もあったという。とある男性会員との面談でのエピソードを教えてくれた。

「お人柄もご職業などもいいし、素敵な方なんですね。でも、過去に好きな女の子を友人に奪われ続けるという体験をしていて、かなり暗い気持ちで婚活をスタートしていたんです。『僕は誰からも選ばれない。僕のことを本当に愛してくれる人はいるんだろうか……』と、思い悩んでいました」

誰かに愛されたい、と毎月の面談で繰り返していた彼に、小川さんは、すぐに答えを明示したわけではなかった。「本当はどう思っているのか」と問いかけ、自分自身で考えさせたのだ。

「そうしてセルフ壁打ちをしてもらうにつれて、彼の中に見えてきたものがあったんです。それは、『誰かに愛されたい』ではなく、『誰かを愛したかった』という本音でした」

その会員は自身への理解を深め、とても素敵な女性と出会い、今月には成婚退会する見込みだそうだ。最後の面談で、彼は小川さんに「僕は誰かを全力で愛したかったんだと思います。愛することに飢えていたと、気づくことができました」と伝えてくれた。これも、自分自身に向き合って、セルフ壁打ちする習慣をつけた結果といえるだろう。

答えだけを与えるのではなく、会員自らに考える習慣をつけさせる。一見遠回りに見えることでも、小川さんが徹底してその姿勢を貫く理由はやはり、会員1人1人への深い愛情だ。

「婚活が終わって小川との関わりがなくなっても、そこから人生は続いていくんです。結婚はスタートだとよく言われますが、まさしくその通りで、その後の夫婦生活が円満にいくかどうかはご本人にかかっている。

だからこそ、考えることをやめないでほしいんですね。自分の気持ちを言語化することも、感情を分析して飲まれないようにすることも、幸せに生きるには大事だと思うんです。

婚活中に、私との活動を通してセルフ壁打ち術を身につけてもらったら、それはきっと今後にも活きるはず。やっぱり、成婚退会された後も会員様には幸せでいてほしいですから」

「言えば2秒で終わるよ」自分の気持ちを打ち明けられない人に必殺技“小川イズム”を伝授

ナレソメを卒業しても、どうか幸福でいて欲しい。そんな願いは、他の細々したアドバイスにも現れていた。会員の中には、「自分の気持ちを主張できない」「言い出せない」という人も多いという。そんな人には、「小川イズム」を伝授するのだそうだ。

「小川イズムというのは、『言えば2秒で済むよ!』というアドバイスですね。自分の気持ちを言うのをためらっている人の肩に乗って、『言えば2秒で済むよ』とささやくイメージです(笑)。3月の成婚パーティーでも、以前担当した女性会員の方から『小川イズムのおかげで自己主張できています。驚くほど人生が楽になりました!』と言っていただけました。彼女は気持ちや意見を抱え込んで自爆しがちな子だったので、いい方向に変化してくれて嬉しかった。

私自身いまだに、たまに夫に気持ちを言い出せないことがあるから、そのときは会員様にしたアドバイスを思い出して自分でハッとしています。ああ今、小川イズムを忘れていたな、って(笑)。会員様の背中を押すと同時に、自分にもいい影響があって、好循環ですね」

婚活中、幾度も面談を通して向き合った会員の中に、小川さんの言葉や姿勢が生き続ける。婚活を終えても、ふとした瞬間に活かされる——。そんな力強くも温かいメッセージを届けられるのは、小川さん自身が多くの傷や壁を乗り越えてきたからかもしれない。

そんな彼女に、プランナーとしての思いをあらためて聞くと、1つ1つ言葉を選びながらこう答えてくれた。

「私の仕事は、目の前にいる会員様を全力で幸せにすること。それだけなんです。いっそ、幸せにするという言い方も傲慢かもしれません。会員様1人1人が、自分で舵をとって幸せになっていくものだから。チープかもしれないけど、ご成婚された瞬間は本当に嬉しいんです。だからこそ、ずっと幸せでいて欲しい」

ナレソメならではの良さは「婚活でつまずいても、爽やかに再スタートを切れる」

ナレソメ会員のために日夜働く小川さんに、ナレソメ予備校ならではの良さについて聞いてみたら、こんな答えが返ってきた。

ナレソメはプランナー同士の連携もすごいし、会員様同士の連携もすごい。たとえ婚活中につまずいても、再起できる環境があるんです」

実際、担当している会員の中にも、様々な理由で婚活中に壁にぶつかる人がいるそうだ。大変だったことを聞くと、あるエピソードを教えてくれた。

「婚活はトントン拍子で進むばかりではありません。毎日大変ですよ(笑)。先日も、真剣交際がブレイクしかけた会員様がいたんです。私が担当していた女性はお相手の男性のことが好きだし、お相手の彼も、彼女のことが好きなんです。でも、ちょっとしたボタンのかけ違いが起きてしまって……。

お相手もナレソメ会員様で、担当プランナーのことも私はもちろん知っていました。だからこそ、うまくいってほしくて、彼女とは2時間以上話しました。お相手の彼と担当プランナーもがっつり同じくらい面談をしていて、話し合いは夜中まで続きましたね。そこまでしても、ダメだったんです」

結果的にブレイクしてしまい、一旦は2人ともスタート地点に戻った。しかしそれは、決して悪いことばかりでは無かったという。

「やはり、ナレソメ会員同士だからですかね。我々プランナーも裏で連携して、なんとか2人の関係を最後まで諦めないで済むようにと、面談をやり切ったんです。長い時間をかけて濃い話をして、会員様も我々も、スッキリした部分もありました。

他の相談所だったら、もしかしたら、真剣交際がブレイクしかけたときに両会員様が互いにこんなにプランナーと話すことはなかったかもしれない。『この交際無理そう? ならもういいじゃん』とはならず、真剣にぶつかったからこそ、爽やかに終えて、次へのエンジンをかけられたんだと思います」

最後は会員同士、『お互いに幸せになろうね』と声を掛け合って終了したという。ブレイクが深い傷にならず、やり切って再スタートを切れる裏には、小川さんをはじめとしたプランナー同士の連帯やガッチリ支えるサポート体制があるのだ。それがまるで頑丈なネットのように会員を受け止め、次へつなげている。

そしてプランナーだけでなく、会員同士がつながれる場もあるのだ。女子会や男子会など、会員同士で情報交換しあったり励ましあったりできるコミュニティがあり、孤軍奮闘を強いられることは決してない。

「一度ダメでも、例えばナレソメ内にいる素敵な方を紹介することができる。困ったときは皆、全力で支える。我々ナレソメのプランナーはスクラムを組んでいるので、辛いことが起きても大丈夫ですよ!」

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日々忙しく働く小川さんだが、プライベートはどうしているのだろう。ご家族のことについて尋ねると、笑顔が一段と可愛らしい印象に変わった。

「夫と、あとは2人で可愛がっているカバのぬいぐるみ2体の4人暮らしです(笑)。ちなみに、夫もカバに似ているんですよ。だからカバが3人に、私が1人、という図ですね(笑)」

フルリモートで働く小川さんだが、旦那さんもサービス業で忙しくしているそう。基本的に食事は小川さんが作り、旦那さんがお休みのときは積極的に家事をこなしてくれるそうだ。そんな小川さんに、結婚して良かったことを尋ねると、キッパリとした答えが返ってきた。

「1つは、強くなれることです。強くなるということの意味ですが……これは精神的な支えというよりも、自分と違う能力やアビリティを持った人といることによって、自分の弱点が補強されるという意味合いのほうが強いんです。

2つめは、自分が帰属するところがあるということですね。実は以前、親が事故にあったんです。奇跡的に大丈夫だったんですが、コンマ何秒ズレていたら死んでいたような事故でした。親に電話をしたときは『生きてて良かったね』という感じだったんですが、夫が帰宅したときに、ドッと押し寄せるものがあって……。

私、夫がいて良かったと心から思ったんです。

親はやはり先に亡くなる可能性が高くて、自分が帰属していたはずの場所が突然無くなることはある。頭では分かっていても、ふとしたときにそう気づかされて、ヤバい……と思いました。だからこそ、結婚して、法律的にもお家的にも帰る場所があるというのは、とてもいいことだと思うんです」

そういった不安がなくなることは、確かに結婚の代え難い利点だろう。ならば、小川さんが考える「幸せな結婚像」とは、一体どんなものだろうか?

「それは1つ、明確にあって……。幸せな結婚とはつまり『共依存関係ではない』ことだと思っています。別にあなたがいなくても、私は生きていける。君がいなくても、俺は生きていける。だけど、お互いがいたほうが面白くない? と思える夫婦が幸せなんだと思うんです。そして、あなたがいないと生きていけない、という依存は結構不健全だと思うんですよね。

例えば、結婚ってちょっといい服を着るとか、ちょっといいものを食べるってことに似てると思うんですよ。別になくても大丈夫だけど、あると幸福度が上がる。つまり、元から自立して幸せを感じてはいるけれど、自立している者同士が一緒にいることによって、より一層幸福になる……というようなイメージなんです。

相手に完全に依存されても困るし、自分が相手に全て寄りかかるような状況になっているのなら、自分自身を立て直したほうがいい。共依存関係だと、どちらかが沈んで行ったときに、両方ともズブズブと沈んでいってしまうので。でも、自立した者同士なら支え合うこともできるし、地の底まで落ちていくこともない。激しい展開があるドラマと違い、実際の結婚は仕事をしたりご飯を食べたりという日々の『生活』なので、安定して営んでいけたほうがいいよねと思うんです」

そんな幸せな結婚に至るために秘訣があるとしたら、どんなことだろうか? そう小川さんに問いかけたら、抽象的な質問にも拘らず、はっきりと答えてくれた。

「秘訣は、自立すること。それはつまり、自分で自分のことを認めてあげることです。他者評価を気にしすぎる人や承認欲求が強すぎる方は、どうしても自分で満たせていない部分を他人に委ねてしまう。他人からの評価がなくなったときに、糸が切れたように崩れてしまうと思うんです。

だからまずは、自分のことを認めて、自分を愛して、抱きしめてあげられるようになることだと思います」

この考えは、小川さんが会員と向き合うときに意識している「セルフ壁打ち」とも通ずるところがある。自分のことを考え続け、深掘りすることを癖づけることで自分を認め、ひいては幸福な結婚への道ともつながっているのだ。

完璧になって欲しいわけではない。ただありのままの自分を理解し、そんな自分でいいんじゃない? と思えるようになって、愛せるようになってほしい。そんな思いを、小川さんは話してくれた。

「人である以上、絶対に醜い部分はあるじゃないですか。だから、ありのままの自分を全部ひっくるめて受け止めて欲しいし、私自身もそうありたいんです。ある意味上手に諦めるというか、そう考えることで、自立や幸せにつながるんじゃないかと思います」

自分を抱きしめた後に向かう結婚はきっと、輝かしいものになる——。小川さんのもとから巣立ったある会員も、最後の面談でこう話してくれた。

「『小川先生のおかげで、あんなに大嫌いだった自分のことが好きになれた』。成婚したうえにそう言ってくれて、それ以上に嬉しいことはありませんでしたね。大変だった、苦しかったよねって話した後にそう言われたものだから、さすがに泣きました」

1人の人間の変化を見届け、そして幸せの方向に歩いていく背中を何度も見送ってきた小川さん。そんな彼女に、ナレソメに来るべき人、来て欲しい人はどんな方か尋ねてみると、「ぜひいろんな人にナレソメに来て欲しい」と力強く答えてくれた。

「ナレソメって、会員様もスタッフも、本当にたくさんのタイプの人がいるんです。私はある種、人種のるつぼのようなものだと思っています。だから1回来てもらえば、こんな人もいるんだなって安心できると思いますよ。

あとは、自分のことを好きになりたいのに好きになり切れない人にも来てほしい。そういう方は必要以上に自分を責めてしまう傾向にあると思うので、周りにSOSを出して、人の力を借りながら進んでいくことを身につけるほうがいいと思うんです。その点、ナレソメは会員同士のつながりもあるし、恋愛心理学者やさまざまなプランナーもいるし、多角的なサポートができるのでおすすめです。

共通して言えるのは、自分の人生は自分で決めるんだという意識を持って欲しいですね。よく最初の面談のときに言うのですが、面談の椅子に座ったからといって自動的に結婚相手をゲットできるわけではないです。自分の人生の舵を切るというか、能動的に動くぞ! という意識を持っていると嬉しいです。その分、我々は一生懸命サポートしますので!」

ナレソメのサポートは多岐にわたるが、あくまで活動するのは会員自身だということ。小川さんの方針も会員に自己理解を促し「セルフ壁打ちしてもらう」といったものだ。そうしてある程度本人に任せつつも、会員自身が高いモチベーションを維持し成婚できるのは、並走する小川さんの分析力と寄り添い力があってこそだろう。

最後に、ナレソメに入会するかどうか迷っている人にメッセージをもらった。すると、今度も朗らかに答えてくれた。

「迷うぐらいなら、やればいいんじゃない? って思います(笑)。迷い続けてモジョモジョしている数秒があれば、面談申し込みをクリックできる。1秒で、ワンクリックで終わることです。そして、気づいたら活動して結婚してる(笑)。

冗談抜きに、ナレソメに入って後悔した方を見たことがありません。ああ、あのときクリックしてよかったなって思うはずです。何十年後かの自分に感謝されるためにも、ぜひ勇気を出してみてください。最初の一歩が一番分厚い壁で、最も勇気が必要かもしれませんが、一歩目を踏み出せばきっと楽しいです。

そのひとかけらの勇気だけを持って、一緒に綺麗な景色を見に行きましょう!」


インタビュー中、暗い話やセンシティブな話題であっても、小川さんは朗らかさを失わなかった。根っからの明るさゆえかと思いきや、きっとそうではない。自分と向き合い続け、傷や恐怖を乗り越えたからこそ、穏やかに微笑んで答えられるのだ。

その回答1つ1つに、会員への愛情や責任感が満ちていた。急成長を遂げるナレソメ予備校の中で、真剣にみんなの本当の気持ちに向き合う小川さんがいる。そんな彼女に救われて幸せへの第一歩を踏み出した人は、少なくないだろう。

ナレソメノート編集部