やばい男の見分け方を、恋愛心理学者と徹底討論。絶対に結婚してはいけない男の特徴とは?

数日前に始まった「奢り奢られ論争」は、燃え広がるにつれてその姿を変え、最終的には「代理出産の是非」という全く別の話題にまで到達した。ようやくその議論が沈静化しつつある中で、新たに浮上したのが「女性の活躍を認めようとしない男たち」である。

「僕ら男性の定義する『活躍』は、もう一段ハードルが高いんですよ」といった発言を皮切りに、彼らは何としてでも勝倉の実力を捻じ曲げようと奮闘。最終的にその議論は「パトロンがいる」などという根拠のない誹謗中傷にまで発展し、ますます収拾がつかなくなった。

彼らがようやく溜飲を下げたのは、勝倉に対して「経営はできない、ただの広告塔」「男オーナーの指示のもと、薄給で馬車馬のように働かされているアホで都合のいい女」という設定を作り上げたときであった。ありもしない妄想を作り出し、「ショボい相手だからもう相手にしない」と一方的に宣言することで、彼らの気持ちはようやく落ち着いたようだ。

その一方で、女性たちからは恐怖の声が上がっている。

私は、彼らの姿に既視感があった。

恋人の活躍を素直に認められず、嫉妬から高圧的になる男性。妻が働きに出ることを妨害するモラハラ夫。そうだ、日常にもいたじゃないか。女性の活躍を認めようとしない男たちが。

婚活支援を行う我々は、大切な女性顧客を、男性の中に一部存在するこういったタイプの餌食にさせるわけにはいかない。

今回の炎上会議「番外編」では、「結婚してはいけない男尊女卑の男」の見分け方、そしてもしもそんな相手と結婚してしまった場合にできる対処法について語る。

二日連続となる炎上会議。モテコンサル勝倉、エッセイストのyuzuka、そして恋愛心理学者の山崎の見解が注目される。

yuzuka: すいませんね、何度も何度も呼び出して……。そして今日は、炎上会議には珍しい「朝」です。

勝倉: なんかもう、毎日開催してるよね(笑)

yuzuka: いい加減寝たいんですが、例の炎上があまりにも興味深い方向性に発展していっていて、どうも触れないのが気持ち悪いというか。

勝倉: そうなのよ。今回の炎上でさらに明らかになったのが、「女性の活躍が認められず、なんとしてでも引き摺り下ろそうとする男性」の存在じゃないですか。恐ろしいなと思いつつ、そういう人たちって結構、日常的にも出くわすんですよね。婚活女性たちが彼らに引っかからないためにも、どう見極めればいいかを明らかにしたい。

yuzuka: 分かります。だけどこのテーマはさすがに、私たちだけで解説するのには心許ない…。

山崎: おはようございます。

yuzuka: 山崎さん、今から美容院なのにカレンダーにぶちこんでごめんなさい。

山崎: もう終わったと思っていたので、朝起きてカレンダーを見て目を疑いました。

女性の活躍、どうしてそんなに認めたくないの?

yuzuka: さて、今回の炎上で改めて存在が浮き彫りになった「女性の活躍許せないマン」達。まずは勝倉さんの一件を分析していきたいのですが……端的に、彼らは一体どうしてしまったのでしょうか……?

山崎: 暴れてますよね(笑)

yuzuka: 勝倉さんの活躍について、何がなんでも認めようとしないですよね。最初は「『自分で資本を出資して銀行から借入して、設備を整えて就業規則を作り従業員を組織化していく』という経験が無いなら経営者としては認めない」と言い始め、実はその条件が満たされていることが分かると「株を51%持っていないと認めない」と言い始める。それも満たされていると分かると、最終的には「こんな会社が存在するはずがない。もしくは、パトロンがいるはずだ!」とか、「経営能力がないタダの広告塔だろう!」と言い始める。何がなんでも「女性の活躍」だと認めたくない思いがひしひし伝わってきます。彼らは、どうしてあんなに必死で勝倉さんの活躍を否定したいのでしょう?

https://twitter.com/Cryptobanker_Z/status/1826655597837910407

山崎: 勝倉さんの存在が、彼らの自己愛の脅威になっているのかも。「自己愛」というのは、簡単に言えば優越感のことです。自己愛が強いと「誰かと比較して、私は秀でている」という感覚が、とっても強いんですね。だけど勝倉さんが現れて、その自己愛が揺るがされている。

勝倉: なるほどね。

山崎: 「自己愛的自己調整プロセス」というものがあります。特に私たち日本人は、コミュニティや階層に対して自分が所属していることがアイデンティティや自己評価に繋がっているんです。そこへ、自分が受け入れられない人が入ってくると、自分の評価が下がると感じる。その結果、「自己愛」も下がる。それを恐れて、排他的になるんです。

yuzuka: 彼らは勝倉さんという異質な女性が、自分と同じ「ビジネス」や「経営者」というコミュニティに入ってきたと感じた。

山崎: そうですね。彼ら自身はそう認識していないと思いますが、客観的に見ると当然同じ「経営者」というコミュニティに入っていますし、なんなら勝倉さんの方が、実力があるんじゃない?という状況なわけですよね。ある程度自分の地位が確立されているはずの場所に勝倉さんが入ってきたことで、自分の地位が脅かされると感じたわけです。あれですよ。中学生同士の仲良しグループに既存のリーダーがいたとして、そこへもっとイケてる人が入ってきそうになったら卑屈になる、みたいな。あれに似ています。

勝倉: やたら51%以上の株を保有していることに拘る人がいましたが、あの話の通じなさから想像するに、単にスクラム組んで一緒に仕事してくれる相手がいなかっただけな気がするんですけどね。結果的に100%のリスクを1人で抱えるしかなかっただけじゃね?と思うんだけど、それを「僕は100%のリスクをとって経営している、立派な経営者なのである!」という自負にしちゃってるんでしょうね。

山崎: その通りだと思います。自分は「経営」というコミュニティの中でそこそこやれているんだ、という自負がある中に、より凄い人、しかも女性が入ってきたら、自分の立場が危ぶまれると感じたんでしょうね。

yuzuka: そこが脅かされて怖いから、「経営者じゃなきゃ認めません」「マネジメントしていないと認めません」「51%株を持っていないと認めません」と、勝手にゴールをずらしていったわけですね。なんとかして、自分しか持っていない場所を探して、その陣地を守りたいと……。

だけど、結局その陣地ってどんどん狭くなっていくわけですよね。そうなると、いつか自分も入れなくなりませんか?今回の件でも、彼らは勝倉さんに勝つために、どんどんゴールポストをずらして難易度を上げて、「経営者の定義」を狭めていった。もしそこに、自分すら入れなくなった時、彼らはどうなるんですかね?

山崎: 自己愛が不足すると、自分の価値を感じなくなってしまうんです。今、ゴールポストの話がありましたけど、あれは自分の価値を守るための常套手段なんです。結局彼らがやっていることって論理的に打ち負かそうとしているわけじゃなくて、本人が「ここは勝っている」ということを自他ともに認めることのできる領域を定義しようとしている感覚なんですよ。だから、「株を51%持っていないと経営者として認めない」とか、逸れたことを言い始めるでしょう?あれは自分の所属している、帰属意識のある「経営者」というフィールドを少しずつ狭めていくことによって、かろうじて自分だけが入っている場所を見つけ、「ほら、勝倉は入っていないだろう」と、自己愛を担保しようとしているわけです。

yuzuka: なるほどな。でも、勝倉さんは自分が定義する全てを持っていて、かつ妊娠出産という絶対に自分が踏み込めない領域にまで手を伸ばしていると知ると、どうしようもなくなってしまうわけですね。だから、「パトロンがいるに違いない」とか、なんなら「こんな凄い会社が存在するはずがない」とか言い始めてましたもんね。

勝倉: 一部の人に関しては、「結局俺の期待していた自立したバリキャリという勝倉像はなかった。あいつは男の犬だ」という謎の自己解決をしていたよね(笑)

yuzuka: そういえばこの手のタイプの男性、みんなそういう決めつけしてるイメージがある。自分より若い女の子がブランド物を持ってたら「パパ活だ」とか、事業で成功していたら、「裏にパトロンがいる」とか。

山崎: 前回の「奢り奢られ論争」という記事でも触れた合理化やナイーブ・リアリズムがそうさせているんでしょうね。私たちは自分が知る常識の範囲でしか話せないので、「そんなことはありえない」と、自分の中で理由づけをしようとするんですよね。

勝倉: 経営と広告塔を同時にやるなんてできるわけないとか、株を51%持っていないのに経営ができるわけないとか、ナレソメがこんなに急成長しているのはありえない、とかねいやそれ現実にできてることだから、みたいな笑

山崎: 狭い世界の知識で物事を判断してきていると、受け入れられるキャパが狭くなってしまいます。

勝倉: 相当世界が狭いんだろうね。どうやってあの世界観で生きてるんだろう。

yuzuka: なんか……生きづらいでしょうね。それに結局、彼らが投げてきた条件にどれだけ当てはまっても、なんならそれを超えても、彼らが「勝倉さん凄いじゃん」と思えることって、ないんだろうな。

山崎: 思えないですね。彼らのようなタイプはどっちが凄いかの話をしていない。「僕たちを否定しないでよね」って話をしているので。

yuzuka: そんなことになって精神崩壊しかけるなら、最初から誰にも絡まなければ良いのに……。

山崎: 彼らのようなタイプは「お気持ち」が強いので、メリット・デメリットでの判断ができないんですよ、残念ながら。自分が発言した後にどうなるかまで理解できずに発信している。

yuzuka: …そういう人って、本当に経営できるんか?どうやって仕事してるんだ…?もしくは、仕事はできるけど、お気持ちが炸裂するとパニックになっちゃうタイプとか?

勝倉: いや、そういうタイプは普通に考えて仕事もできないと思うよ。会話できないもん。思い込みが強いから、現実も正しく認識できないし。お気持ちで現実を歪めていたら、それこそ経営なんて向いてないでしょう笑

山崎: 私も同じように思いますね。おそらくですけど、今までも何かちょっと嫌なことがあると関係を切ってしまってきた、そんなタイプかもしれません。著しく他者受容の能力が低いですから。こういう感じだと、従業員の数も限定的になるし、取引先も少なくなってしまうのではないかな。

yuzuka: 確かにあの視野の狭さだと、高みを目指すのは厳しそう……。

彼らはどうして「女性」にだけ、過度に反応するの?

yuzuka: そういえばもう一つ、彼らはとくに「女性」に対してああいう反応を噴出しやすいんですかね。例えば私の元カレでもそうですけど、私の方が収入が高くなったりとか、世間に認められるようなお仕事をできることが増えてきたりとか、彼らってそうなると急に「いくらお金があっても正社員の俺よりは劣っている」とか、どうにかして「俺」の方が上だとアピールしたがるじゃないですか。

勝倉: そういえば私も自己愛強いモラハラにも同じようなことを言われたことがあるわ。銀行員時代、「お前の仕事になんて価値ないからな!」とか。

山崎: ここで、とても残念なのですが、「男女平等ってむずいよ」って話が出てきます。というのも、男性の活躍ができる場所って、基本的には「仕事」だけなんですよね。男性は家庭よりも就労先に、帰属意識が高まりやすいんです。反対に女性は、家庭内でのコミュニケーションだったり、育児だったりが得意なので、自然と家庭に対して強い帰属意識というものを持っている。これは実際に既婚者を対象にした研究で明らかになっていることです。

だからこそ、彼らはなんとしてでも自分の所属している場所(仕事)で自分の地位を確立したいという思いがベースにある。そこを女性に脅かされると、不安になりやすいんだと思います。

yuzuka: 確かに。言ってしまえば現代の女性は、出産という男性ができないことに加えて、「仕事」までできるようになってきているわけですよね。この先もっと男女平等が実現して女性も男性と同じだけ稼ぐようになって、同じ責任を負うようになったら、男性が優越感を持てる余地がなくなってしまうのでは…。口では働けというものの、「俺たちにだけできること」が無くなるということに、抵抗感があるのでしょうか。

勝倉: アイディンティティの崩壊……。

yuzuka: 私、こういう話をするたびに学生時代の解剖学の先生を思い出すんですが……。彼が生殖器の授業に入る前に話していたのが、「女性の生殖器について本を書くと、何冊分厚い教科書があっても足りない。それに比べて男性のちん⚪︎はどれだけ頑張っても数ページで終わってしまう。それだけ見ても、いかに我々男性が女性のことを大切にしないといけないと分かるよね」みたいなことで……

勝倉: 複雑性が違いすぎるよね。

yuzuka: そうそう……。だからそれを考えると、確かに「仕事面では何がなんでも俺の方が凄いと「分からせ」なければ」と意欲を燃やす気持ちも分かりますね。生き物としての存在価値を脅かされる危機に直面しているというか……

「男尊女卑オトコ」の特徴

yuzuka: さて、ここまで話してきて、一部の男性が女性に対して、「仕事というカテゴリで「俺」よりも評価がされるのは困る!」と感じる気持ちが理解できました。しかし一方で、反対の疑問も湧いてきたかも。

山崎: と、言いますと?

yuzuka: 生き物として抗ってしまう、致し方ない理由がある中で、女性の活躍をすんなりと受け入れる男性も数多くいらっしゃるじゃないですか。例えば、勝倉さんの夫であるポメさんなんかがそうですよね。以前彼をインタビューした時も、「勝倉が自分よりも年収が上がって活躍するのを見ても、なんのプライドも傷つかなかった」とおっしゃっていました。実際彼もバリバリに仕事をしていたのを一旦お休みして、専業主夫となるわけですよね。彼らみたいなタイプはどうして、女性の活躍を受け入れられるのでしょう?

山崎: 1つは、「自己愛が暴れていないから」というのが前提になりそうです。その上で、役割分担が明確で、自分の活躍するフィールドが、仕事以外にも与えられているというところも大きいかと。

勝倉: なるほど!

山崎: 勝倉夫婦はそこが顕著にありますよね。勝倉さんは生活力がないので、ポメさんが世話をしていないと生きていけないですから(笑)あとは、「自己受容」とか「自己愛」の話も関わってくるかと思います。女性の活躍が認められない人たちは、自分の能力が劣っていることをなんとなく分かっていて、それでも認められないから、必死にフィールドを守ろうとして暴れるわけですね。

yuzuka: 泣きながらぐるぐるパンチか。

山崎: そうですね。一方認められる人たちって、「自分はそんなに多くのことはできないんだ」ってのを理解している、つまり自己受容しているわけです。自己肯定感が高い。それができていると、奥さんが自分よりも稼いでいようが、女性が活躍していようが素直に「凄いね」と思える。

この「自己愛」と「自己肯定感」って同じように使われることがあるんですが全く違って、自己愛が「他者と比較した時にこの部分が凄いから俺は凄い」という感覚なのに対して、自己肯定感は「苦手なことも得意なこともあるけど、そんな自分でもいいや」と認められている感覚に近いです。

yuzuka: なるほどな……。つまりは自己愛が強い人を避け、自己受容ができている人を選べば、男尊女卑オトコを避けられるのか。

山崎: あとは、他者受容が低い人も避けるべきですね。

yuzuka: なるほどな……。あとは、こんなことを言うのは心苦しいのですが、私はこの手の「男尊女卑オトコ」には、稼ぎが中途半端な人というか、もっと言えば「低年収の人」が多いのでは、思っているんですね。もちろん特殊な理由がある人を除いて、です。

というのも彼らって、変にプライドが高くて卑屈だったり、いざ自分のパートナーが活躍し始めると快くサポートに回らない印象があって。逆にめちゃくちゃ稼いでいる経営者の人たちって、多分パートナーが稼いだり評価されても、自分の自信がそこで揺らぐことってないイメージなんですよね。メンタルブレイクしないというか……。そこの関係性って、ありますか?

山崎: そうですね……。悲しい話ですが、低収入の男性は、仕事で自己評価を満たせず、自己愛が傷つきやすくなる傾向にあるかもしれません。あと、パートナーに固執しやすいですね。そういう人たちって自分に自信が無いので、パートナーに自分が把握できない知らない世界を持たれるのがめちゃくちゃ怖いんです。それに加えて自分に所属している社会とか、「働く」というフィールドに入ってこられて自分の地位が揺らぐのを恐れて、卑屈になるという傾向はあるかもしれません。

yuzuka: でもそういう人と結婚すると、世帯年収が低いから女性は働くしかないわけですよね。でも、働いて相手を越えちゃうほどに稼ぐと暴れ出す。じゃあ、どうしたらええねん。

勝倉: そうそう。弱男界隈って、「女性が養え!」とか言うんだけど、実際に養われてプライドが傷つけられたらブチ切れると思うんだよね。「養われたいなら、養われスキルを磨かないとね」と言ったら、「男になら何言ってもいいと思うなよ!!」ってブチ切れられましたもん。何がしたいねん。事情があって収入が追いついていない人もいると思うけど、一部の人がああいう仕草をするせいで、じゃあリスクを避けるためには「低収入の人を選ぶのは怖いよね」ってなるよね。

山崎: でも、低収入の人と付き合って良い面もありますよ。

yuzuka: なんですか?

山崎: 「低収入の男性の方が浮気をしない」というデータがあります。男性は年収600万円を越えると、浮気不倫率が上がっていきますから。年収400万以下の方の浮気不倫率、めっちゃ低いです。

yuzuka: それ、「しない」んじゃなくて、「できない」んでしょう。

山崎: もちろん「できないから」ってのもありますが、パートナー以外に帰属先が作れないというのも大きいと思います。帰属先がないから、パートナーに固執する。ふたりだけの世界を作りたがる。反対に年収が高いと、帰属先をたくさん作れるから、パートナーに固執しない。結果、浮気不倫しやすい。

yuzuka: なるほどな……。でもなんか…その「ふたりだけの世界」、ちょっと怖いな…。

勝倉: 一方で、ハイスペ自営業界隈と思われるアカウントからも「勝倉は男に都合よく安く使われているだけのアホな女」と言われていたので、もちろん男尊女卑は低収入男に限らないなと思いました。女性はハイスペ男性に惹かれがちだし、「ハイスペ男尊女卑男」の方が遭遇しやすく、危険視すべきかもしれません。

「男尊女卑オトコ」の見極めポイントと、選んでしまった場合の対処法

yuzuka: さて、最後に山崎さん、本題に入りますが……。

山崎: まだ本題ではなかったんですね。

yuzuka: ええ。この記事の本題は、じゃあ、そういう「自己愛が高く、他者受容の低い男尊女卑オトコたち」をどうやって避ければ良いの?って部分ですから。

勝倉: 低年収男子だけではなく、ハイスペにもこの手の自己愛が高い、「女性の活躍(の事実)を認めようとしない男達」もいるじゃないですか。

何か、結婚前に見分ける方法ってないんですか?

山崎: そうですね。難しいですが判断基準のひとつとして、「ちゃんとした組織で働いた経験」がある人ってのは大事かもしれません。フィードバックを受けられる環境にいるかっていうのは、とても大きいです。それでいうと、叩き上げの人は大丈夫なことが多いです。だって自己愛を爆発させていたらうまくいかないことを、よく分かっていますから。

逆に言えば、フィードバック量と稼ぎが比例していない人に、「やばい人」は多いです。

勝倉: 人と関わらなくてもいいのに、金は稼げるってやつね。

yuzuka: 1人で法人立てて変なノート売ってたり、自宅でやってる株のトレーダーとかですかね?もちろん全員じゃないけど、よほど心が強くないと厳しいんだろうな……。

山崎: やばい人は多いと思います。フィードバック量が少なすぎて、バランスをなくしやすいんですよね。だから逆に言うと、保険営業とかでインセンティブをもらって稼いでいる人とかって、結構大丈夫な人が多いんです。嫌でもフィードバックを貰い、それが稼ぎに直結しますから。前回も話しましたが、私たちは所詮「主観」でしかない。でもできるだけ多くの「主観」に触れることで、ある程度の客観性を保つことができる。だからフィードバックをもらうことでありのままの自分を理解し、自己受容、そして他者受容が高まっていくんですね。

あとは、私の知り合いにもいるんですが、どこの組織にも属さず、結構稼いでいるけどまともな人って、結構コーチングに通ったりしています。ちゃんと自らフィードバックを貰いにいくわけですね。「ここは課題ですよね」って言われつづける機会がある。それがないと、人って頭の中で分かりやすい指標を作っちゃう。「稼げる=偉い=俺は唯一」みたいな。そうなると他者が受容できず、排他的になります。

yuzuka: なるほどな……。あとは選び方のひとつとして、「同じ界隈の人を選ばない」ってのもある気がします。というのも私の周囲で全く同じ業種でフリーランス同士で付き合ったふたりって、結構な確率で大揉めして別れています。さっきの話にも出てきましたけど、男性が基本的に「自分のフィールドで、パートナーが自分よりも上にいくのが嫌だ」という気持ちを持ちがちなのであれば、全く違うジャンルの人と付き合うというのも手かもしれないです。

その方がお互いリスペクトできると思うんですよね。

勝倉: たしかに。女性ってよく、「同じジャンルの仕事の男性は嫌です」って人が結構いるけど、理にかなっているのかもね。

yuzuka: それこそ仕事が同じジャンルだと、女性側も正論を言い過ぎちゃったりして、相手をリスペクトできなくなってきたりするんですよ。逆モラハラ、というか。

山崎: パートナーの中で、女性側が死ぬほど喋って言いくるめるとか、正論で丸め込むみたいなことをしすぎると、男性側が本来結婚生活で受けるはずの情緒的サポートという恩恵がほぼ受けられなくなってしまうんですよね。誰にでもある「正論ではないけど、とにかくこの話を聞いて欲しい」みたいな気持ちが、一生満たされなくなる。実際にそれが男性からのモラハラを誘発してしまう、というケースもありますよね。そこも含めて、パートナー選びには補完関係であるかが大事、ということになってきますね。
女性は女性で、パートナーとの適切なコミュニケーションは意識する必要があります。

yuzuka: なるほど。

山崎: あとは自己愛という面で言うと、生育環境も入ってくるんですよね。「幼少期に評価されたことがあるか」です。学校で活躍できなかった人たちって、結構「自己愛」が強くなってしまいがちとという見解もあります。称賛されたかったのに、それが足りないままで大人になってしまうと卑屈になってしまうことがあります。そういう人はずーっと、大昔のことにそこに固執しています。過去の栄光にすがって自己愛を維持するというか。

勝倉: センター試験の点数いつまでも覚えてるやつか。

山崎: そうそう。

yuzuka: 幼少期でいうと、ちゃんとマジレスしてくれる友達がいるのかってところも大事そう。一匹狼って、結局全員と関係構築を怠ったか、問題を起こしてきた人ってイメージですもんね。

山崎: そうですね。たくさんの友人は意味が無いですが、2〜3名の学生時代からの仲良い友人がいる、というのも、「やばい人」を避けるひとつの指標かもしれませんね。

yuzuka: 幼少期にそこそこ活躍して、組織で働いた経験がある、もしくは経営者であってもコーチングに通っていて、学生時代からの長い親友が数名いるそこそこ稼いでいる人。それって……

勝倉: 普通にめっちゃ良い男なんだよな(笑)

yuzuka: やっぱりそういう人を選んだ方が無難なのはありますね。ああやってXで「割り勘絶対!」とか「勝倉は男社長の犬だ!」とかって吠えたりしないだろうし。

勝倉: 女性はキラキラのハイスペに憧れる人が多いけど、必ずしもそういう人が正解じゃないってことだよね。それこそ理系男子で実直な良い奴とか、いくらでもいるじゃん。そういう中身の整った人を選ぶのが正解な気がしてきたよ。誰もが憧れるハイスペモテ男だからって全然安心はできないもん。

女性はスペックなどにかかわらず、とにかく中身がよくて誠実な人を選ぶ。
また、自分のコミュニケーションスタイルも意識して、モラハラをしない。
そうすれば、男尊女卑男と結婚することもなく、仕事も諦めなくてすむんじゃないかな。

山崎:あとは、下記の簡易的な「自己肯定感テストチェック」をやってみることもおすすめします。YESが多いほど自己肯定感と自己受容が高いので、「拗らせていないか」を見極めることができます。

  • 自分の長所は一つではなく、複数ある。
  • 職を失ったら、ショックは受けるだろうが自分の価値は変わらないだろう。
  • 自分には誇れるものがある。
  • 自分の短所は理解しているし、受け入れている。

yuzuka: なるほど。まずは誠実で、「拗らせていない」パートナー選びが大事…か。

って、ちょっと待ってください!じゃあ、もしも今の段階で、「もう、そういう人と結婚してしまったんだが」という人がいたとしたら、なんとかする方法はないんですか?

山崎: 基本的には離婚一択なんよな……。

yuzuka: もう救いはないんや…。

山崎: 難しいんですよね。彼らは自己愛が強い自覚もなく、自己理解も自己受容もできておらず、そのうえで他者受容が低いと言う状態なわけで……。これをパートナーの関わりでどうにかするって、難しいんですよ。ただ、難しい中であえてやるとしたら、2人の関係の中で「相手を認めてあげる部分を作る」ってのは、ちょっとだけ効果があるかもしれません。

yuzuka: 勝倉さんとポメさんでいう、「役割分担」的なところですね。

勝倉:ポメは最近、妊婦の私に靴下やパンツを履かせてくれる係もやってます。こんなことは彼にしか頼めないので、専業主夫になろうが自尊心が傷つくことはない……!

山崎: そうそう。ポイントとしては、「あなただけがこんなことをやってくれる」と思える点がいくつあるかですね。それでも駄目なら…

yuzuka: 離婚しましょう。

勝倉: それでいうと、相談所ってやばい奴が少ないよね。相談所って正社員で年収高い人が多いから、ベース自分に自信があって、変に張り合ってくるリスクが少ない。仕事で他者からのフィードバックをたくさんもらっているので、バランスが取れているんでしょうね。

yuzuka: あとは「今のままでは結婚できない」という自分を認めて、合理的な手段を選択し、サポートを受けることを許容している、というところにも安心感がありますね。卑屈な人だと、そこに辿り着かなさそう。加えてナレソメの場合、勝倉さんの発信を見て「フィードバックが欲しい」と入ってくる人も多いですからね。

勝倉: そうそう。ナレソメって、自己成長したいという人が来るからね。フィードバックされまくってるもん(笑)ナレソメンズを選ぶと、より安心かもしれない。

yuzuka: それこそ男尊女卑オトコたちは勝倉さんにアドバイスをされるなんて、精神崩壊してしまいますから。ひとつのフィルターになっているかもしれません。迷える人は、ナレソメへ。って、めっちゃ宣伝で締めてしまいましたけど、本音です……。

普段は身を隠していることの多い「女性の活躍を認めようとしない男たち」。

今回の騒動ではその存在が、改めて浮き彫りになった。

Xを見ていると、「結婚したら、キャリアを全て諦めることになった」などと言うマイナスな声も多い。

しかしそれは、本当に「結婚」のせいだろうか?

問題はもっと前の段階にある、「パートナー選び」では?

男も女も、自分の成功を心から喜んでくれる人をパートナーに選ばなければ、人生はあっというまに色を失う。

結婚で幸せになるためには、「正しいパートナー選び」が最も大切なのだと、改めて感じさせられた炎上会議であった。

writer/yuzuka

出演者/モテコンサル勝倉/恋愛心理学者山崎

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