【品川祐】おしゃべりクソ野郎な嫌われ者が子煩悩な夫に変わったワケ vol.3


芸歴29年目のコンビ、品川庄司でボケ担当を務めるお笑い芸人、品川祐さん。近年その活動の幅はお笑いだけに留まらず、作家や映画監督としても業界にその名を轟かせている。どの分野でもその実力は一流。アメトーーク!やロンドンハーツなど、誰もが知る番組で最前線のお笑い芸人として活躍する一方、自身が書いた作品が映画化する際には、自らが監督脚本を担当。現在はオリジナル作品も多数輩出し、その広い感性とマルチな才能がさまざまな業界で広く評価されているのは、皆さま周知のとおりである。

コンビ結成から29年。今でも多種多様な分野で活躍し続ける品川さんが、わざわざ不自由を伴う「結婚」を決めた理由はなんなのか。

品川さんと奥さんの出会いは、彼がまだ芸人になるよりずっと昔、なんと31年前に遡る。今回のインタビューでは、そんな品川さんと奥様とのナレソメ、そして、「結婚」そのものへの思いまで。品川祐流「結婚の哲学」を、丁寧に紐解く。

「品川さんは丸くなった」おしゃべりクソ野郎から、どうやって変わったの?

ーこのインタビューが決まった時、どうしても聞きたいことがあって。それが、「品川さんは、どうやって変わったの?」なんですよね。というのも実は、ナレソメでは「内省が大事」って指導することが多々あるんですけど、やっぱり人ってなかなか変われないわけです。それが、品川さんってここ何年かで「めちゃくちゃ丸くなった」って、すっごく聞くんですよ。実際、過去にはいろいろと悪い噂もありましたが、私が出会った時って、もうすでに滅茶苦茶優しくて、後輩みんなに慕われていらっしゃった。どうしてそこまで激変できたんだろうって。

品川 いや、実は俺、そんなに変わってないと思うよ。どちらかというと、周りが変わったの。単純に偉そうにされたらムカつくじゃん。だけどもう、立場的に偉そうにされないのよ。あとは昔の俺って、そもそも目つきは悪いし、常にタバコを咥えてたのね。その状態で挨拶とかするから、確かに俺が特別目立つというか、滲み出るものはあったのかもしれないけど(笑)だけど、よく言われる「スタッフへの態度が悪かった」とかも、そもそも当時はスタッフの態度が悪かった時代だからね。俺だって何もないところで、いきなりキレたりはしない。種はあったんだよ。1やられたことを10返す人間だったから(笑)

周りの態度が穏やかになるにつれて、自分も怒る理由がなくなった

品川 なんなら昔から俺の周りにいる人からは、「変わった」って言われたことがないんだよね。それでいて今は俺の周りも全体的にいい人で、すごくあたたかい世界だから、わざわざ昔みたいに怒る理由がない。あとは、小さなチェンジはたくさんあったと思う。キッカケとして一番大きいのは、タレント側ではなく、制作側もやるようになったことかもしれない。タレントだけだと、制作側の気持ちは分からないじゃん。だけど両方やることで、分かるようになっていくんだよね。

例えば、車とか自転車でもそうじゃない?自転車しか乗ったことがなかったら、「なんだよ、車、あぶねえな」って思うし、車しか乗ったことがなかったら、「自転車の奴らあぶねえよ」って思うじゃん。だけど両方乗ったことがあると、怒んなくなるんだよ。「自転車の人、危ないけど、あの人たちも車道を走らなければならないから仕方ないよね」って思える。これがどっちかの立場に凝り固まってしまうと、「車の奴らはマナーがなってない!」とかって思っちゃうんだと思う。

ーなるほど…!

品川 これ、子どももそうだと思うんだよね。例えば電車で子どもを連れている人に対してもそう。その子供が泣いていたとして、自分も子育てを経験していたら「大変だな、なんかしてあげよう」と思えるわけじゃん。そうして、自分が子育てを経験することで、他の人に対する理解や優しさが生まれるんだと思う。経験を通じて、優しさが身につくよね。俺が変わったと言われるのも、そういう経験があったからかもしれない。

yuzuka

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